かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

炎暑の鎌倉を歩く(2日目)。

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長谷寺から海を見る。


6月25日、月曜日。


ゆうべ、大船の居酒屋で飲んでから、帰って宿泊中のビジネス・ホテルでひと寝入りした。深夜、起きると、今夜はサッカーの日本戦があるのを知っていたので、テレビのスイッチをいれる。試合は、「1対1」で、後半戦にはいる前だった。


後半戦スタート。先に1点いれられたときは、これでダメなのだろうか、とおもったが、日本も1点返して、同点で引き分けた。ふだんサッカーを見ないし、それほど強い関心があるわけでもないけれど、こういう大きな試合になると、にわかファンになって見てしまう。



翌日は気持ちよく目が覚めた。二日酔いはなし。シャワーを浴びて、髭も剃る。チェックアウトして、近くの「吉野家」でとろろ定食の朝食。


大船駅から鎌倉駅へいって、江ノ電で「長谷駅」下車。まずは、混まないうちに長谷寺アジサイを見てみるつもり。時間が9時頃で、まだそれほど混んでなく、拝観料を払ってすんなりはいれた。


暑い。


長谷寺は、斜面をアップダウンするので、暑い日はつらい。時間とともに、ドンドン暑くなってくる。タオルで、ひっきりなしに汗を拭く。途中から、タオルを水で濡らし、冷たいタオルで顔や首の汗を拭きながら、歩いた。長袖で歩いているひともいる。素直にすごいとおもう。


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そういえば、きのう鎌倉では、若い女性が浴衣を着ているのを、なんどか見かけた。見ているほうは、納涼の効果があって涼しい心持ちがするけれど、ご本人は暑いのではないか、とよけいな心配をした。映画『海街diary』(是枝裕和監督)のすずちゃん(広瀬すず)の可愛い浴衣姿が思い出される。


とにかく暑い。


宿泊用のボストン・バックをコインロッカーにいれてこなかったのは、大きな間違いだった。どうせ一度鎌倉駅へもどるのだから、ボストン・バックはロッカーへ置いてくるべきだった、とおもったが、もう遅い。次回の教訓にせねば。


長谷寺の本堂で長谷観音を見、ミュージアムで、いろいろな仏像を見る。


長谷寺から材木座方面の海岸を眺望する。そういえば、『海街diary』で、長女の幸(綾瀬はるか)とすず(広瀬すず)が、鎌倉の海岸を見下ろすシーンがあるけれど、あれはどこからの眺めだろうか。


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長谷寺から見える海。



長谷寺から御霊神社(ごりょうじんじゃ)へ歩く。もう、暑くてかなりへたばっている。御霊神社は、堂の裏手にアジサイが咲いていた。山門の前を江ノ電が通過していく。それを待って、たくさんのひとがカメラでシャッター・チャンスを狙っている。


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コミック『海街diary』によく登場する御霊神社。


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お堂の裏側にまわると、アジサイが咲いていた。


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神社のベンチで、七福神の旗を見ながら小休止。


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目の前の踏切で、江ノ電が通過するのをカメラで撮る。



前回と前々回は、そこから成就院をぬけて、極楽寺まで歩いたが、暑さに負けて、そこまでの元気がない。長谷駅方面に引き返し、由比ヶ浜の海を見る。きょうは、どこかで海を見たかったが、江ノ島方面までいく気力がない。1番手軽な長谷駅付近の海を見て、すました。


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海が見たかったので、手近な由比ヶ浜へ寄ってみる。


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こんなに暑いのに、海はまだ閑散としている。



鎌倉駅周辺で、冷たい酎ハイと何か昼飯を食べたい、とおもったが、鎌倉駅周辺は、甘味どころばかり。カレーか餃子で酎ハイかホッピーを、というようなお店がない。駅前の「ルノアール」で暑さをしのぎ、池袋まで直通の帰りの電車を調べる。


近くの席に、西洋人の中年男性ひとり、あとは日本人の中年女性たち、という5人くらいの団体がいて、東慶寺の話をしていた。


東慶寺は、みなさん駆け込み寺ということばかりで、その後禅宗のお寺になっていることを知らない。」


観光客は何も知らないで拝観にくる、と悲観的な口調で女性のひとりが話している。


そういえば、わたしも東慶寺は「駆け込み寺」という知識しかなかった。そもそも禅宗かどうかの関心が薄い。


「禅僧で、鈴木大拙(すずき・だいせつ)はよく知られているが、なぜか釈宗演のことをみなさん知らない」と、女性たちは観光客に手厳しい。


そういえば、今回東慶寺で釈宗演の書を展示してあったが、わたしも釈宗演について何も知らなかった。


漱石円覚寺に参禅したときに、相手した僧侶は、釈宗演のようですね」とも、女性の言葉。これはわたしには新しい知識だった。そうなのか。では、もっと釈宗演に関心をもたなくちゃ。しかし、現在のところ真偽は、確認していない。


鎌倉駅の「ルノアール」で、思いがけず、漱石の新知識を得た。


午後1時前の湘南ライン、池袋まで乗り換えなし、の電車に乗る。電車のなかが涼しいので助かった。少しウトウトしながら、帰路に向かう。