かぶとむし日記

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ジャッキー・ウー監督『ばあばは、だいじょうぶ』を見る(5月11日)。

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5月11日、土曜日。


地元の映画館でやっていたので、ジャッキー・ウー監督、富士真奈美主演の『ばあばは、だいじょうぶ』という映画を見にいく。9時10分からの上映で、少しいつもより早起きした。





映画『ばあばは、だいじょうぶ』予告編


認知症になってしまった大好きな祖母の姿を、小学生の男の子の視点から描いたベストセラー絵本「ばあばは、だいじょうぶ」を映画化。


両親とばあば(祖母)と4人で暮らす、ちょっと気弱な小学生の翼は、どんなときでも励ましてくれるばあばが大好きだった。しかし、ばあばは最近「わすれてしまう病気(認知症)」にかかってしまい、何度も同じ質問を繰り返したり、得意だった編み物もできなくなったりしていた。


そのほかにも、急に怒り出したり、大切にしていた庭の植物を枯らしてしまったり、優しかったばあばがなんだか怖くなり、近づけなくなってしまう翼。そんなある日、ばあばが靴も履かずに家を出て行ってしまい……。


(「映画.com」より)
https://eiga.com/movie/90381/


絵本が原作というのは知らずに見にいく。だから、認知症の問題をもっと鋭く追求した作品ではないか、と勝手におもっていた。


仲のいい祖母と孫。しかし、ばあばが年をとると、だんだん怖くなっていく。別の人格になってしまったようにおもう。


わたしにも、記憶がある。


わたしは、おばあちゃん子で育てられて、「おばあちゃん子、三文やすい」という言葉をよく誰からかにいわれた。


けれど、晩年の年とった祖母を怖いとおもったこともある。いつからか祖母の部屋は、異臭がするようになった。


子供は残酷。


祖母がわたしの好きな食べ物を出してくれてもなにか汚く感じられて、食欲がわかなかった。祖母をだんだん敬遠するようになった。


そんな記憶があるので、映画のなかのばあばの認知症がすすみ、異常な行動をするようになり、子供がそれを怖く感じるところまでは共感できた。


でも、それからがつまらない。


失踪したばあばに、子供が「ばあば、ごめん」とあやまって、そこからどんどん美談になっていく。


子役の演技も、くさくてがっかり。


ほんとうの問題は何も解決してないのに、祖母と孫のセンチメンタルな泣かせ映画になってしまう。


子供用の映画なら、そういうサインを見るまえに情報として与えてほしかった、なんて勝手な文句もいいたくなる(笑)。



映画を見てから、そのまま川越へ帰る。