この数日、日付の順序が前後していますが気になさらないでください(笑)。
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6月22日、土曜日。雨。
日比谷の「TOHOシネマズ・シャンテ」へ、長久允(ながひさ・まこと)監督の『ウィーアーリトルゾンビーズ』を見にいく。
朝から雨。映画館へ早くついたけれど、この映画館はロビーのようなものがない(わたしの見る映画は、地下だけれど、上の階はあったかもしれない)。
近くへ歩いたらガード下のベンチがあいていたので、雨宿りしながら藤沢周平の短編集『雪明かり』を読む。
- 作者: 藤沢周平
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/16
- メディア: 文庫
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江戸時代の話。
市井(しせい)に生きるひとびとの哀愁を、味わい深い文章で描き出すこの作家がとても好き。眠る前、Youtubeの朗読を聴きながら寝ることもある。
江戸の中心は、いまの東京の西に位置する世田谷、杉並ではなく、東の深川、門前仲町、本所など。そこを舞台に登場人物が動く。
現代とかわらない男女の心の機微が描かれるが、なぜだろうか、もっと人物の感情が濃縮されて伝わってくる。
藤沢周平のヒロインは、清潔で美しい(ことが多い)。そばに近づくといい香りがする。
たいていは純愛か片想い。相思相愛でも、境遇がふたりの相愛を許さない。だからより強く心が惹かれ合う。
藤沢周平の小説は、登場するヒロインのように「いい香り」がする。
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11時30分より、『ウィーアーリトルゾンビーズ』がはじまる。
両親を亡くした4人の子供たち。彼らは、両親が死んでも泣けない。彼らは、ゴミ捨て場で遊び「リトルゾンビーズ」というバンドを結成する。
スジを並べてもあまり意味がないし、この映画の特徴を伝えられない。リアリズム映画ではなくて、映像も表現も跳びに跳びまくる。感覚を全開にして見なくてはならない。
タイトルに「ゾンビ」とあるけれど、ゾンビは出てこない。いま生きている人間がほんとうに生きているか、われわれは生きるゾンビではないか、という風刺だとしたら陳腐なテーマだ。
で、おもしろかったか?
わたしにはビミョー。退屈はしなかった。映像の流れに感覚をゆだねていれば、それなりの浮遊感のようなものは味わえる。でも、強く意識をひらかれたか、というとよくわからない。
若いひとたちにはどう伝わったのか?
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日比谷から上野へまわる。ひさしぶり、立飲み「たきおか」へ寄る。雨のせいかいつもよりは空き空間があって、カウンターへ立つ。
ホッピーを飲みながら食べるものを物色していると、外の雨が激しくなって、「ザーッ」という音が聞こえてきた。