かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2007-01-22から1日間の記事一覧

成瀬巳喜男監督『妻として女として』(1961年)

ひとりの男(森雅之)をめぐって、妻(淡島千景)としての言い分と、愛人(高峰秀子)としての言い分が衝突、その結果として、妻も愛人も双方が傷ついていく、そんな映画です。成瀬巳喜男は、通常激情的なシーンを登場させません。水面は穏やかで、奥底で激…

新藤兼人監督『悪党』(1965年)

■あらすじ時は14世紀、動乱の南北朝時代。足利尊氏の執事として、天下に権勢をふるっていた高師直(こうのもろなお)と、塩谷判官(えんやはんがん)の妻、顔世(かおよ)の物語。下品な権力者、高師直(こうのもろなお)は、塩谷判官の妻に懸想し、『徒然草…

佐々部清監督『カーテンコール』(2004年)

下関の小さな映画館の物語。名画座の「みなと劇場」は映画全盛期で客が劇場にはいりきれないほどにぎわっていた。あるとき、フィルムが切れて観客がさわぎだすと、その穴埋めに映画館で働く安川修平という青年がありあわせの物まねコントをやって、急場をし…