かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

成瀬巳喜男監督『秋立ちぬ』(1960年)

もう一度見たい、とおもいながらレンタル店にないので、ringoさんにお願いして、録画したものを借りる。 ★ 成瀬巳喜男映画=女性ドラマ、という印象があるけれど、成瀬巳喜男の厳しいリアリズムは、主人公が少年であってもまったく容赦しない。 おとなたちの…

アルバート・キング「スカイ・イズ・クライング」

最初に聴いたのは、エリック・クラプトンのアルバム『安息の地を求めて』(1975年)のなか。渋い曲だなあ、という印象が強かった。それはこのアルバム全体もそうだったけれど・・・。 1989年、来日したアルバート・キングをエムザ有明で見た。そのときに、ア…

角田光代著『八日目の蝉』

映画もよかったが、原作もよかった。 強い力でグングン読まされてしまう。現実味の乏しい設定なのに、リアリティをもって迫ってくるのは、文章の力だろう。銀色に光る小豆島の海の描写は、映像よりも文章表現のほうがまばゆいくらいだ。

三宅喜重監督『阪急電車 片道15分の奇跡』(公開中)

場所を限定する話、というのは好きなので見にいく。 宝塚〜西宮北口間を約15分で走る、えんじ色の車体にレトロな内装の阪急今津線。その電車に、さまざまな“愛”に悩み、やりきれない気持ちを抱えながら、偶然乗り合わせただけの乗客たちがいた。 (「goo映画…

ノグチさんの「The Beatles Tea Party」へ参加(5月15日)

ノグチさん主催の「ビートルズ・ティー・パーティ」へ参加するため、護国寺駅へ。すこし早めにきて、護国寺の境内を散歩する。 本堂へはいると、天井に描かれた仏画や、壁にかけてある絵馬がおもしろくて、しばらく眺める。もっと奥へはいると、暗い小部屋に…

ロブ・レターマン監督『ガリバー旅行記』(公開中)

先日上野で、『ガリバー旅行記』を見た。 上野の映画館では3Dの設備がなく、次の予定も決まっていたので、そのままそこで見たが、つまらなかった。 ジョナサン・スウィフトの『ガリバー旅行記』は、小人の国、大人の国、空飛ぶ島の国、馬の国・・・の4つの…

ロビー・ロバートソン&エリック・クラプトン「ファーザー・オン・アップ・ザ・ロード」

ハウ・トゥ・ビカム・クレアヴォヤントアーティスト: ロビー・ロバートソン feat.エリック・クラプトン,ロビー・ロバートソン,エリック・クラプトン出版社/メーカー: 日本コロムビア発売日: 2011/03/23メディア: CD クリック: 22回この商品を含むブログ (8件…

稲垣浩監督『無法松の一生』(1958年)

無法松の一生 [DVD]出版社/メーカー: 東宝発売日: 2004/08/27メディア: DVD クリック: 35回この商品を含むブログ (36件) を見る 最初は小学生のころ、父に連れられて熊谷の映画館で見た。 封切りの年が1958年なので、まだわたしは9歳くらいだったのではない…

成島出監督『八日目の蝉』(公開中)

公開されたばかりの映画なので、内容にはあまり触れない。じっくりと見せてくれる映画だった。147分という長さをまったく感じさせない。15分も見ていると、作品のなかに惹きこまれてしまう。 『八日目の蝉』は、センチメンタルになりやすい素材を、センチメ…

もっと聴きたいジョニー・ウィンター!!

shiropさん、jinkan_mizuhoさん、そして知人のオオヤマさんから、ジョニー・ウィンターについて熱い話を聞いているので、その余熱から、CDを聴いたり、Youtubeを見たりがいまだ続いている。 ★ この曲は、1965年ころ、ローリング・ストーンズのレコードで知…

大森立嗣監督『まほろ駅前多田便利軒』(公開中)

多田(瑛太)と行天(松田龍平)というユニークなふたりを主人公にしているのに、気持ちよく楽しめないのは、ふたりに重い背景を背負わしているからだ。原作にもかんじた違和感が、映画で、もっとはっきりした。 多田は、離婚歴があり、自分の不注意で子ども…