深田恭子、土屋アンナの俳優の選択がぴったり決まった映画ですけど、中島哲也監督の会話センスも凄いですね。
桃子(深田恭子):そのお洋服どこで買うの
いちご(土屋アンナ):(あたり前だろという風に)ジャスコだよ
(下妻のひとたちは、みなジャスコで買い物をする、というシーンが以前に出てくる。しかし、ヤンキーまでがジャスコとは‥‥ね)
いちご:(ヘッドフォーンで音楽を聴いている桃子に)なに聴いてんだよ
桃子:ヨハンシュトラウス
いちご:知らねえバンドだなあ
一角獣の龍二に窮地を救われて、
いちご:なにげに尾崎(豊)に似てるな
桃子:(あきれたように)どこが‥‥
(注!:セリフは、脚本どおりではありません)
なんていうセリフの妙(笑)‥‥クスクス笑ったり、爆笑したり。2度映画見て、2度笑ったシーンです。
桃子の生い立ちを、駅の待ちあい室のテレビがいきなり紹介したり、「ジャスコ」の衣服を着用した八百屋さん&お客さんが、カメラに向ってポーズしたり、やりたい放題のギャグをぶつけてきますけど、これも一歩ちがうとバカバカしくなりそうですけど、監督の計算どおりに決まってます。素直に笑えますね。
この映画の予告編で「これでも感動巨編なのだ」といってますが、最後まで見るとナットク!
しかしなあ、それに較べるとあとで見た映画「笑の大学」は笑いたくても笑えませんでした。三谷幸喜の初監督作品「ラヂオの時間」が最高におもしろかったので、期待してみましたが、脚本三谷幸喜のねらいがくるったのか、監督星護(ほし・まもる)の計算ちがいなのか、役所広司と稲垣吾郎が熱演すればするほど、こちらはひいてきて、笑いたくても次第に顔がこわばってしまいました【End】
はなびのレビュー日記:下妻物語を読んで