かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ガエル・ガルシア・ベルナル主演の2本の映画

ギンレイ・ホールで2本の映画を見てきました。スペイン映画とメキシコ映画ですけど、主演はどちらも同じ若い俳優です。この俳優は、2週間ほど前に見た「モーターサイクル・ダイアリーズ」では、若き日のチェ・ゲバラの役をやっていました。短期間に3本も彼の主演映画を見たのだから自然印象に残ります。若い俳優ですが、心の屈折感のようなものを表現する=内にこもる(笑)表現がいいです。それに笑うと美しい。個人的には好きですね。

★「バッド・エデュケーション」(写真上)
2004年スペイン映画/監督:ペドロ・アルモドバル/出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、フェレ・マルチネス
非常にややこしい映画。しかも、男性同士の愛情、ラヴ・シーンが登場するので、どうも気持ちがひいてしまいます。男性同士の性愛は見ているのもいやで、こういう映画を批評する資格がありません。
●独断採点=不能(笑)
★「アマロ神父の罪
2002年メキシコ映画/監督:カルロス・カレラ/出演:ガエル・ガルシア・ベルナルアナ・クラウディア・タランコン

アマロ神父の罪 [DVD]

神父として出世コースを歩む青年が、敬虔な女性信者と恋愛する。妻帯を許されない教えのなかでは、信者との性愛は教義を犯すことになる。相手の女性は妊娠し、若き神父は結婚するか、なお神父の道を歩むかで心揺れるが、堕胎に失敗して相手の女性が死んでも、わが罪を秘して出世コースをすすんでいくことを選ぶ。
これは、信仰問題でなくても、男性が仕事での出世を選ぶか、恋愛を選ぶかという、よくある二者択一のテーマだ(ぼくには無縁だが<笑>)。信仰がからんで表現されると重くなるが、要はそれだけのこと。このガエル・ガルシア・ベルナル演じる男性は、女性に惹かれ、おのれの罪を自覚しながらも、エリート・コースをすすんでいく、というそれだけの話。ただガエル・ガルシア・ベルナルの表情は陰翳にとんでいる。
●独断採点=60点