最近、本のあたりがよくて、この1冊も予想以上に感動しました。人と犬の関係がこれほど強いものであるとは、小さなころしか犬を飼ったことのないぼくにはわかりませんでした。
柴犬の仔犬ハラスがやってきて、中野孝次夫妻の生活はハラスを中心としたものに一変。たかが犬なのに、夫妻のかけがえのない存在となっていきます。読むんでいると、中野孝次氏のハラスへの愛情がひしひし伝わってきます。悲しいほどです。それと同時に、1匹の犬を飼うということは、心の中を独占されることで、えらくエネルギーを必要とするもの、安易にかわいいだけで飼えるものではないな、ということもよくわかりました。
愛犬を飼ったことのあるひとなら、ぼくよりももっともっと大きな共感と感動を覚える本です。ぼくは、名犬ジュリアを連想しながら読んでいましたが、ringoさんにはぜひ読んでほしい、とおもいました。中野孝次氏が愛情たっぷりに撮影した、ありし日のハラスの写真も、とてもすてきです。
この本を推薦してくださったtougyouさん、ありがとうございました。