息子の目から見た六代目三遊亭圓生(さんゆうてい・えんしょう)のエピソード。先日読んだ古今亭志ん生と較べると、律儀で几帳面な圓生の人柄が伝わってきます。それだけに、志ん生のような「ほんとかいな?」というようなきわだっておもしろい話は少ない。
三遊亭圓生をCDで聴くと、落語的な笑いよりも、登場する人物の精密な語り(描写)にびっくりします。聴く側は、それだけ集中力が必要になりますが。
圓生の、じっくりと間をとって語られる「江戸・明治」の世界は、ぼくにとって、はじめて体験する濃密な世界です。
- 作者: 山崎佳男
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1985/08
- メディア: ハードカバー
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