2001年9月11日の同時多発テロを映画化した作品。2機が貿易センタービルに相次いで激突、3機目は国防総省へ墜落、そして4機目は……それがこの映画で描かれています。
映画は、相次ぐハイジャックの情報に混乱する「管制塔」と、ハイジャックされた「ユナイテッド93」の機内のみに集中して、緊張感を高めています。
珍しく主人公不在の映画です。主人公が活躍して、ドラマがその1人を中心に進んでいくということがありません。役者もほとんど知らないひとばかり。それが作品にリアリティを与えているとおもいました。テロリストと闘う乗員・乗客も1人のヒーローではなく、乗客が入り乱れて抵抗を開始します。
しかし、5年前の事実を映画化したわけですから彼らの運命は最初から定められています。ユナイテッド93は、テロリストたちの目的であるターゲットへの「激突」は防ぎましたが、墜落。映画に登場する乗員・乗客全員が死亡する運命にあります。
- 「ワーナーマイカル大井」にて