かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2006年『フジロック・フェスティバル』

ビートルズ探検隊」のRICK4001さんの提供で、今年の夏のロック祭典『フジロック・フェスティバル』を見ることができました。夏からこのラインアップは気になっていましたが、富士まで行くのはなかなか実現がむずかしいので、指をくわえておりました。

今週になって「探検隊」でバケツ・リレーしていたビデオが到着。昨日一気に2日分を完走。さすがに長かった(笑)。といっても、お酒を飲みながらで、どうしても関心が集中するミュージシャンは、決まってしまうのですが。


【注】:「ビートルズ探検隊」では珍しいビデオやDVDなどを、希望者だけバケツ・リレー方式で回覧することがあります。提供者は無料で奉仕。みなさんで恩恵を受けております。


■『フェスティバル』のなかで、気になったミュージシャンの印象を記しておきます。

  • バディ・ガイ=どうも曲をくずしすぎ。いきなりジェフ・ベックやフレディ・キングで知られる「ゴーイング・ダウン」ではじまったので「おお」と思いましたが、ラフというか遊びすぎというか、観客へのサービスが旺盛すぎて曲の流れは二の次。全体にどうも曲をいじりすぎのように感じました。
  • プリテンダーズ=クリッシー・ハインドって歳をとらないですね。ヘア・スタイルもファッションも昔と変化せず。ややマゾっ気のある男なら、ああいう毅然とした女性に「びっしっとせんかい!」とどやされてみたいとか……(笑)。ジャケットを脱ぎ肩を出すと、妙に色気もあるし、彼女だから最低限の動きですけど、腰をちょっと動かして踊ると「女性」を感じさせます。
  • ジェフ・ベック=ステージの音が急に刈り込こまれて、一音一音に意識が集中します。バンドの4名だけが奏でる最小のロック編成バンド。このギタリストでなきゃ、とてもぼくには全曲インストでは集中力が持ちません。ギタリストのなかでも、ジェフ・ベックは凛然とひとりそびえている感じがします。新旧とりまぜた選曲で、ギターを弾く彼の手に目がくぎ付けでした。
  • サンタナ=これが実にもう華やかで、むかしから彼がやっている音楽なんでしょうけど、パーカッションを多用して、彼独特のサウンドを決めていますね。それに彼の紡ぎ出すギターの音色、フレーズの美しさ。最近よく自分でもサンタナを聴いているので、このギタリストの魅力を改めて堪能しました。むかしのように延々とアドリブ演奏を続けていく、ということがなくなったので、ぼくにもちょうど集中力が持続できる音楽になりました。
  • ポール・ロジャース=先日クィーンと来日して、普段見られないポール・ロジャースを見せてもらいました。この音楽的に違うバンドとヴォーカリストの合体をぼくは非常におもしろく見ました。しかし、また今回ポール・ロジャースに戻ったポール・ロジャースは圧巻。今回「あれっ」とおもったのは、幻の双頭バンド=ザ・ファームの楽曲を「クローサー」、「レイディオ・アクティヴ」、「サティフファクション・ギャランティード」と3曲もやっていること。ジミー・ペイジとポール・ロジャースが組んで一体どんなバンドができるのか興味津々でしたが、結局2枚のアルバムを出して自然解散したザ・ファーム。その歴史の中に埋もれそうな幻のバンドの楽曲を、3曲もライヴで聴けたのが収穫でした。


【注】:「ビートルズ探検隊」の投稿を編集してアップさせていただきました。