かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

敬愛なるベートーベン(2006年)


3月末、池袋の新文芸座でみる。

ベートーベン(エド・ハリス)の「第九」が誕生する数日前を描いている。ベートーベンと美しい写譜師(ダイアン・クルーガー)との、複雑なこころの交流がテーマ。

クライマックスは「第九」の初演シーンだ。難聴のベートーベンを、写譜師のダイアン・クルーガーが舞台下からサポートする。

次第に、美しい音楽にダイアン・クルーガーが陶酔していく。目をつむり恍惚としたダイアン・クルーガーの表情は官能的だ。


【写真】:ダイアン・クルーガー


エド・ハリス演じるベートーベンは、「天才は気難しいが心は優しい」という類型をでない。天才を描くとき、もう一歩深くはいれないか。

映画というのはふしぎ。クラシックのわからないぼくまで、ベートーベンの音楽に惹きこまれた。