小学生の高学年から中学生向きに書かれた、子ども向け翻訳小説です。翻訳者は、野田昌宏氏。子ども向けですから、わかりやすく読めました。
ペリーおじさんのつくった鉄モグラ(先端にドリルがついています)で、地面を掘起こしながら、地底へもぐっていくんだから、実にシンプルな技術の地底探検です(笑)。
地球の奥は空洞になっていて、そこにもう1つの世界があります。そこがペルシダーです。ペルシダーには、不思議な生物や恐竜が生息しています
【写真】:これぞringoさんが「弥生美術館」でご覧になった武部本一郎の表紙絵です。
ペルシダーを支配しているのは、知性をもつ翼竜で、彼らはテレパシーで互いに意思を通じあわせて、ゴリラを支配下におき、人間を奴隷化、ときには食料にもしています。
『地底世界ペルシダー』は、一応「地球空洞説」を根拠としているようですが、そういうことはあまり重要ではありません。バローズの小説は、この地底世界を舞台に、主人公が大活躍する冒険小説なのですから。恐竜やゴリラや翼竜と闘う、主人公デヴィッド・イネスの活躍に、ぼくは胸躍らせました。
なお、第4作にはターザンが地底世界に登場するというのだから、バローズのサービスは徹底しています。
今度は大人向けの翻訳で読もうとおもいました。