1966年8月29日、ビートルズは、サンフランシスコのキャンドル・スティックでおこなわれた公演で、ライヴ活動を停止する。ライヴに対しては、ジョージ・ハリスン、ジョン・レノンが強く反対していたが、最後には4人共通の意思として、決定した。
ファンの突撃から守るために金網のなかに押し込まれたビートルズ。喚声と悲鳴で、自分たちにも聴こえない音楽……ライヴはもう何の意味ももたなかった。
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その後、ビートルズのメンバーで、もっとも早くライヴに復活したのは、意外にもジョン・レノンだった。
1968年、ローリング・ストーンズが主役をつとめるテレビ番組『ロックンロール・サーカス』の収録に、<ダーティ・マック>という即席のバンド名で出演。
ダーティ・マックのメンバーは、
- ヴォーカル、ギター=ジョン・レノン
- リード・ギター=エリック・クラプトン
- ベース・ギター=キース・リチャーズ
- ドラムス=ミッチ・ミッチェル(あのジミヘンのバンド、エクスペリエンスのドラマー)
豪華なメンバーをバックにジョン・レノンは、<ホワイト・アルバム>に収録したビートルズ・ナンバー「ヤー・ブルース」を熱唱する。このテレビ番組は、長らくお蔵入りになっていたため、ここにアップした映像も1996年になってやっと陽の目を浴びた。