かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

新文芸座の川島雄三監督特集へいく



今日はやらなければならないこともあるので、まっすぐ極貧荘へ帰る予定でしたが、そういうときに限って、池袋から乗る東武東上線が、柳瀬川駅付近で起きた、電車と乗用車の接触事故により、不通。


復興の見通しは当分ない、との放送で、いったん乗った電車を下り、改札を出る。


赤羽の立呑み「いこい」に行くか、池袋の立呑み「ふくろ」に寄るか、考えたが、時間がちょうどあえば、新文芸座川島雄三特集を見ようとおもって、行ってみる。


川島雄三監督には関心があるけど、上映しているのは、川島が会社企画でこしらえたような『喜劇とんかつ一代』と、『イチかバチか』の喜劇2本立て。しかし、上映時間に、あと20分ほどでちょうどよかったので、「友の会」会員を更新し、映画館へはいる。




■『イチかバチか』(1963年)


川島雄三監督の遺作。地方の市長が、町へ工場を誘致しようとすることから起こる、地方政治家の勢力競争を素材にしたドタバタ喜劇だが、話は退屈、ぼくは1度も笑えなかった。




■『喜劇とんかつ一代』(1963年)


上野の大きなレストラン「精龍軒」をめぐるドタバタ喜劇。モデルは、精養軒だろう。


上野公園、不忍池湯島天神など、1963年ころの風景を見られるのがうれしい。この周辺は、現在もそれほどかわっていない。


森繁、フランキー、加東大介のからみも、『イチかバチか』よりはおもしろく、何度か笑った。たしかに豪華共演の華やかさは出ている。


でも、ぼくは、やっぱり川島雄三監督でいえば、『しとやかな獣』のような、クスクス笑ってしまうようなコメディが好きだ。