社会の不正と闘い、民衆のために結集した革命集団が、なぜ最後あのような仲間同士の殺し合いになってしまったのか、、、
学生運動の変遷と、あさま山荘へたどりつくまでの道程を、実写と劇を織り交ぜながら描いていく。
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山へこもってからの革命闘士たちは、互いに厳しい自己反省を強いられた。過去の行動のミスや迷いが逐一点検され、誤った自覚や行為には、総括が要求される。
総括は、やがてエスカレートして、仲間への集団暴行になっていく。小さなミスが、総括の原因になって、リンチがおこなわれた。
互いに厳しく監視され、逃亡することもできない。脱出が発見されると、捕獲され、なぶり殺しにされた。
人間のあたたかさと自由の尊さを忘れた<革命>や<正義>がどのようになってしまうのか、強烈な実例になっているかもしれない。
正視するのがつらい作品でした。