かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

鎌倉文学館で、「有島三兄弟展」を見る(6月22日)

朝鎌倉へ行こうか、と思う。いま、鎌倉文学館で「有島三兄弟展」(有島武郎・有島生馬・里見弴)をやっている。特に有島三兄弟に関心が強いわけではないけれど、里見弴には関心がある。


池袋から湘南新宿ラインへ乗っていくのは、前回と同じなので迷うこともなかった。池袋から鎌倉まで、約1時間ほど。


鎌倉から江ノ電に乗り、「由比ケ浜駅」下車。


駅から文学館に向かって歩いていると、リスがすばやく道路をよこぎっていく。


逗子のおじに、「もし家にいるなら、長谷を見物してから、5時過ぎにうかがいます」と電話する。


「おおいるいる、ぜひきてくれよ」とおじ。


常設品を見るのははじめてではないので、今回の企画展を中心に見る。「武郎・生馬・弴」・・・三人の書画、原稿、出版物などを見る。





●旧前田侯爵の洋館を利用してつくられた鎌倉文学館




文学館を出て、庭を散歩していたら、幼馴染の従妹(おじさんの娘)から、文学館の入口へ迎えにきている、もし、まだ時間がかかるなら、わたしもこれから中へいくけど・・・とメールがはいる。もう、見終わって出口へ向かうところだよ、と返事する。


歩いていくと、出口の日陰で、従妹が涼んでいた。


従妹は、クルマで迎えにきていたので、長谷のコインパーキングへ停めて、散歩する。長谷寺長谷観音を見た。


鎌倉は、いまちょうどあじさいの季節になっている。だから、平日でも、女性のあじさい見物者が多い。





長谷寺の裏山は、あじさいが盛りだった。





長谷寺でお昼を食べ、ぼくはビールで喉を潤し、しばらく雑談。従妹が、熊野権現20数キロを、友人と歩いた、という話などを聞く。見かけが華奢なので、ちょっと感心した。


前回浦和の従妹と鎌倉へ来たとき、明月院を、<寅さんの「あじさいの歌」を撮影したところ>と、間違えて教えてしまった。


tougyouさんの訂正の指摘を受けて、従妹にも間違いをすぐに連絡したが、今回はそのとき、tougyouさんが教えてくれた、成就院を見にいくつもりでいた。


成就院周辺の地図を持参していたが、現地の案内人がいるので、従妹に案内を頼むと、了解してくれた。長谷からは、歩いても近かった。


ちょうどあじさいの季節だから、寅さんの「あじさいの歌」は、何10年か前のこの季節に撮影されたのだろうな・・・そんなことを思いながら、あじさいを見、映画にも出てくる石段をのぼる。しかし、意外に石段は短く、あじさいはふぞろいで、むかし明月院で見たほどの強いインパクトはなかった。





成就院は、これが「あじさいの歌」の撮影現場?・・・というくらいの印象しかなかった。



長谷の駐車場へ戻る前に、おじから従妹へ「まだこっちへ来ないのか」と電話がある。「いま長谷寺成就院を見物しているのよ」と従妹がいうと、「迎えにいったのだから、早く連れて戻れよ」と催促だった。


楽しみに待っててくれる、おじの顔や姿が頭に浮かぶ。


ぼくからも、「夕方5時過ぎにうかがいますので」といってあるのに、せっかちなおじは、もう待つ限界がきたらしい(笑)。まだ午後4時を過ぎたばかりだった。


「そういう待てないひとなのよね」と、おじの娘(従妹)は、少しあきれたように笑った。


甘党のおじ夫妻のおみやげのケーキを従妹にみつくろってもらい、自分は自分ひとりのためのお酒を買って、逗子市小坪のおじの家へいく。


小さなころから、いつも鎌倉へ遊びにいくとお世話になったおじの顔は、妙に懐かしい。おじもよろこでくれる。むかしは健脚で、よく鎌倉を一緒に歩いた。数年前も、半日一緒に歩いたことがある。いまは、膝を痛め、外出するのも億劫になってきたらしい。


おじは、大正15(1926)年の生まれ。今年で83歳になる。



今日は日帰りのつもりでいた。しかし、、、


おじ夫妻、従妹(結婚しても、すぐ近くに住んでいるので10時までいた)と、懐かしい昔話に笑いころげていると、半分はそういうことも覚悟していたが、やっぱり泊まることになってしまった。