かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ボブ・ディランが出演した、サム・ペキンパー監督『ビリー・ザ・キッド/21歳の生涯』(1973年)


ビリー・ザ・キッド/21才の生涯
最近見たわけではない。ringoさんの『ボブ・ディラン・ベスト・アルバム』のレコード1枚目(B-5)の「Billy 4」というタイトルを見て、1974年ころ見たこの映画のことを思い出した。



妻(結婚前)といくはずだったサム・ペキンパー監督『ビリー・ザ・キッド21歳の生涯』を、無職だったわたしは、妻が仕事を終えてから来るのを待てず、たまたまアパートを訪ねてきたKatouという友人と見にいってしまった。


あとで、この抜け駆けを、妻(になるひと)は怒った。ムリもない。もともと、このチケットを買ったのは妻だった。



西部の無法者の時代は終わって、町は鉄道が敷かれ、法も整備されてきた。ビリー・ザ・キッドクリス・クリストファーソン)の無法者の仲間、パット・ギャレット(ジェームス・コバーン)は、「もうおれたちがのさばる時代じゃねえ」と、拳銃の腕前を生かして、町の保安官に転身する。


パット・ギャレットの忠告も聞かず、時代の変化についていけないビリーは、以前と同じ気ままな暮らしを続ける。


むかしは仲間だった保安官ギャレットが、無法者ビリーを追うようになる。


そして、決闘ではなく、後から放った不意の一発の銃で、ギャレットは、ビリーをしとめる。卑劣だが、確実だった。


ギャレットはまともに早撃ちのビリーと腕前を争うつもりはなかった。


時代に生き方をあわせることができなかったビリー・ザ・キッドの、短い21歳の生涯がおわった。


サム・ペキンパー監督の無法者(アウトサイダー)への挽歌ともいえる作品。



この映画の音楽をボブ・ディランが担当した。映画でつかわれた「天国の扉」は、ヒットし、その後もディランはアレンジを変えては、歌い続けている。


しかし、映画の場面の切り換えなどで、しばしば流れるのは「ビリーのテーマ」のほうだ。


ビリー・ザ・キッド21歳の生涯』のサントラ盤では、アレンジやテンポをかえ、何度も繰り返し歌われている。そのなかの1つが「Billy 4」だった。



■映像「ビリーのテーマ」
Billy 1・・・「1」は、なんだか、やたらとイントロが長い。


Billy 4・・・ringoさんのベスト・アルバムに収録されたのはこのヴァージョン。曲として一番バランスがいいかもしれない。


Billy 7・・・さらにスロー・テンポで歌われる。