家人と子どもたち二人は、親戚の法事で横浜へ出かける。
わたしは、夜から仕事なので欠席だが、とりあえず、朝8時台の電車で、4人いっしょに川越を出る。
電車のなか、家人はすわり、息子(Nao、29歳)と娘(Rei、26歳)とわたしは、つり革をもって3人並んだ。
娘が、最近ウクレレの腕をあげてビートルズに挑戦しているのが話題になった。わたしは、たまに帰宅すると娘のウクレレを聴かされる。いっしょに歌ったりもする。
家人は、毎日ぽろんぽろんやっているので、もう聴きあきた、というし、兄のNaoは、「リズムをちゃんと勉強しろよ」と、いちいちうるさい。おとなしく聴いてくれるのは、たまに帰宅する父しかいないようだ。
夕べは眠くて横になっているそばへきて、「ペニー・レイン」と「イン・マイ・ライフ」を、ぽろんぽろん弾いていたが、こちらは昼間寝不足だったので、聴きながら寝てしまった。
それはそうと、息子のNaoから、深夜バスで京都の紅葉を見にいかないか、という打診があったけど、二人の日程がうまくあわず、今年は断念した。
「来年は、4人で行こうか」と、わたしがいうと、、、
家人は、Naoやわたしといっしょだと、たくさん歩くし、「4人分だとお金もかかるしね」と現実的で、乗らない。
娘のReiは、家族そろっての旅行など、関心がうすいようで、「どうぞ、わたしにかまわずいってらっしゃい」と、笑っている。
東武練馬駅で、わたしひとり降りた。
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サティで、9時55分からの『沈まぬ太陽』を見る予定だったが、チケット売り場に長い列ができている。係りの人に聞くと、今度の回はたぶんムリで、見れるのは、次の回になるかもしれない、という。
考えてみたら、11月1日は「映画の日」だった。シニア割引で見れるから、わざわざ混雑する「映画の日」に見る必要はない。
今日はやめて、急遽もうひとつ考えていた、「目黒の小散歩」に予定を切り換える。
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東武電車に乗りなおし、目黒へ行き、東急電車に乗り換えて、「ふどうまえ」という駅ではじめて降りた。
ここから歩いて15〜20分くらいのところに、今日行く予定のお寺が隣接している。
最初に安養院の美術館で、チベットの仏像や曼荼羅の絵を見る。狭い、暗くて穴倉のようなところに、ところ狭しとチベット特有の仏像が並んでいるので、異様な雰囲気があった。
庭の石仏もひとつひとつ表情があって写真に撮りたかったけど、法事なのか礼装したひとがたくさんいたので、遠慮してしまった。
安養院の門の石段を降りて、不動前通りを、目黒不動へ。広い境内をひとまわりする。
次は羅漢寺。ここには人間の等身大くらいの羅漢がびっしり堂内に並んでいるので、迫力があったが、なかで法要の儀式をやっているので、外から見ただけで、本堂へはいれなかった。
●撮影禁止だが、サイトに、こんな迫力ある画像がある。
ほかに、境内には、広島で原爆に遭遇した、移動劇団「さくら隊」の原爆殉難碑があった。
●さくら隊原爆殉難碑
劇団長、丸山定夫と親交のあった徳川夢声が中心になって寄進したものだと、説明を読む。新藤兼人監督の強烈な半ドキュメンタリー映画『さくら隊散る』が頭をよぎる。
羅漢寺から、山手通り、目黒川を横断し、右手に目黒雅叙園を見ながら、行人坂を上ると、途中に、大円寺がある。ここには、石仏の五百羅漢が庭に並んでいる。
安養院、目黒不動、羅漢寺、大円寺・・・今日の目黒小散歩の目的地は、これで終了。
2時間ほどの短い散歩だった。あとは、目黒には昼からやっている居酒屋がなさそうなので、池袋へ移動。
暖簾のかかった、安そうな居酒屋をみつけて、1時間ほど飲んだ。