もう一度見たい、とおもいながらレンタル店にないので、ringoさんにお願いして、録画したものを借りる。
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成瀬巳喜男映画=女性ドラマ、という印象があるけれど、成瀬巳喜男の厳しいリアリズムは、主人公が少年であってもまったく容赦しない。
おとなたちの都合で翻弄される少年、少女のさびしさが、ひしひしと伝わってくる。
子どもたちの精神風景を象徴しているものとして、東京中央区晴海の埋め立て中の風景が映る。
少女が「ここもこれからアパートやお店ができるんですって」というようなことを少年に説明するが、映画に映る風景は、暗く荒涼としている。