かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

川本三郎著『我もまた渚を枕 東京近郊ひとり旅』


我もまた渚を枕 (ちくま文庫)

我もまた渚を枕 (ちくま文庫)



東京近郊をひとりで旅する。


観光地ではなく、ふつうにひとが暮らしているいる町をぶらぶら歩く。その町は、ときには映画や小説の舞台に描かれていたりする。著者は、その作品に思いを馳せながら、町を歩く。


駅を降りるとまずめぼしい食堂や居酒屋を物色する。チェーン店でない、町に古くからあるような、ひなびた居酒屋を探す。


夜、そこでビールをたのしむためだ。


川本三郎の魔法にかかると、なんでもない町が輝いてみえる。自分も小さな旅に出て、居酒屋で、ビールやチューハイが飲みたくなる(笑)。




著者が1泊の旅をたのしんだ町は以下のとおり(目次より)

  • 磯の香にひかれて歩く漁師の町「船橋
  • ローカル鉄道に揺られ、川べりを歩く「鶴見」
  • 近未来都市と田園風景が共存する町「大宮」
  • 下町の匂いが残る本当の横浜「本牧
  • 手賀沼利根川、水と暮す町「我孫子
  • 荷風晩年の地、寺と緑と川の「市川」
  • 歴史に消えた風景の幻が甦る町「小田原」
  • ローカル鉄道と漁港の町「銚子」
  • 京急大師線沿線、工場街を歩く「川崎」
  • 「基地」と「日常」が溶け合う町「横須賀」
  • 横浜の裏町、「寿町」「日ノ出町」「黄金町」
  • 鉄道の思い出が残る、かつての軍都「千葉」
  • 二つの川の恵み豊かな人形の町「岩槻」
  • 緑と太陽と潮風の町「藤沢」「鵠沼
  • 相模川水無川。川べりの町「厚木」「秦野」
  • 京浜急行終点、海辺の隠れ里「三崎」