かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

島津保次郎監督『兄その妹』(1939年)


山田洋次監督が選んだ100本の映画」の放送を、録画してみる。


この日(1月21日)は、朝、ワーナーマイカル板橋で『月光ノ仮面』を見て、がっかりしていたので、口直しというか、映画の素晴らしさを、この古い作品から教えられた。


これが昭和14年の作品?・・・とおもうくらい映画から登場人物の思いが、繊細に伝わってくる。


兄と妹の、そっけなさの奥から伝わってくる互いへの優しさ。


昭和14年の日本の風景が美しい。


そして、桑野通子のスタイル抜群の現代的な美しさに、目を奪われてしまう。


最後に家族が満州へ旅立つシーンで、この映画が戦前の作品であることに改めて気づかされるが、描かれている人物の心模様は、いまも変わっていない。