かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

蜷川実花監督『ヘルター・スケルター』(きょうから公開)

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きょうから公開になる映画では、この作品と山下敦弘監督『苦役列車』を見たい、とおもっていますが、『苦役列車』の方は近くの映画館でやってないので、きょうは先に『ヘルター・スケルター』を見てきました。


蜷川実花(にながわ・みか)監督は以前『さくらん』を見て、強烈な紅を中心とした映像の艶やかさにおどろきました。映像の一瞬一瞬が、写真を切り取ったように構図もきまっていました。


以前『さくらん』を見た感想は、、、



ヘルター・スケルター』も、その映像美の絢爛豪華さは、眼を見張りました。あとからテレビの小さな画面で見るなんて、もったいないですよ。


沢尻エリカの人間離れのした美しさを引き立たせる現代絵巻は、映画館のスクリーンで見る価値が十分あります。


ストーリーは「スターの表と裏の激しい落差」というむかしからのテーマでしたが、それを表現する映像感覚は新鮮で、いままで味わったことのない極彩色の世界でした。


例えば、黒澤明は雨を表現するのに、水に墨汁をまぜて雨の激しさを強調した、といいますけど、蜷川実花は、なんと紅い雨を降らせます。ドキッとするくらい艶やかな美しい雨でした。


音楽的な使い方も抜群。すごい才能ですね。