かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ザック・スナイダー監督『マン・オブ・スティール』(公開中)



子供のころ、テレビ・シリーズで見ていた『スーパマン』(1952年〜1958年)の余韻で、映画化されるとすぐ見たくなる。


あのテレビ・シリーズは、大好きだった。最高視聴率が74%あったというのだから、わたしのような熱心なファンがたくさんいたのだろう*1


ふたり組のおかしなギャングなんかでてきて、どうみてもスーパーマンに勝てそうもないのに、知恵をしぼる。結局、それをスーパーマンが余裕綽々でやっつけるのが楽しかった。


スーパーマンは、あまり若くなかったし、ロイス・レインとの恋愛に悩んだりしないのも、少年は安心して見ていられた(笑)。


そういえば、テレビ・シリーズのスーパーマンは、空を飛ぶのもどこかゆったりしていたな。



クリストファー・リーヴ主演の映画『スーパーマン』も、1本目と2本目はおもしろかった。が、シリーズが回を重ねて話の規模が大きくなると、だんだん内容が空虚になってきた。



今回の『マン・オブ・スティール』は、吹替えは3D作品ということなので、3Dで見た。しかし、その効果は薄くて、これなら2Dで見てもあまり変わらない。


CGの規模はいよいよ派手になって、アクション満載。特撮のすごさには、なれっこになってきているが、やっぱりビルの谷間を空を自由自在に飛ぶスーパーマンには目を奪われる。


しかし、ガツンガツンとコンクリートやビルにぶつけられても不死身でよみがえる鉄人はわたしが知っているスーパーマンではなく、このタイトルのとおり「マン・オブ・スティール」なのだろう。


さらにこの映画、スーパーマンが地球にやってきて、人類が救われる、というより、スーパーマンが地球にきたために、悪者たちがそれを追ってきて、地球で暴れまわって乱闘する。地球のあれやこれやが容赦なく破壊され、人間がたくさん死ぬ。


スーパーマンにその意志はなくても、迷惑な話で、悪者ともども早く地球から立ち去ってほしい、という、のが人類から見た本音ではないでしょうか。



見終えたあと、テレビ・シリーズの古めかしい「スーパーマン」が見たくなった。