かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

最近見た映画を3本まとめて。

小泉徳宏監督、広瀬すず主演『ちはやふる 下の句』。


「イオン板橋」で見る。以前、是枝裕和監督『海街diary』で、4女のすずを演じた広瀬すずが出ているので、前編である「上の句」を見た。是枝裕和監督のていねいに細部を掬いとるような作品のあとでは、ちょっと気持ちのひける部分もあったけれど、広瀬すずは可愛かった。その時点では後編になる「下の句」は見なくもいいかな、という気がしたけれど、時間ができたのでやっぱり広瀬すずが見たくなった。


海街diary』では、美しい少女だった広瀬すずが、『ちはやふる』では、美しい女性になりかけている。その経過のひとつを記録した映画として、楽しめた。




アピチャッポン・ウィーラセタクン監督『光の墓』。

渋谷のシアター・イメージフォーラムへ見にいく。未知の映画との出会いを期待して渋谷まで出かけていったが、タイの映画監督のこの作品を、わたしは楽しめないまま終わった。眠る人たちが象徴する意味を理解できなかったので、ただ退屈だった。




瀬々敬久監督、佐藤浩市主演『64ーロクヨン 前編』。


川越の「ウニクス南古谷」で見る。瀬々敬久(ぜぜ・たかひさ)監督の作品を見るのは、はじめて。見るいちばんの動機は佐藤浩市のファンだから。しかし、豪華キャストといい、ものものしい予告編といい、おおあじな映画だったらいやだな、という不安があった。


でも、そういう危惧はいらなかった。豪華キャストも、ひとりひとりきちんと描きわけられている。ただ頭数を並べた退屈な大作ではなかった。そして、何より佐藤浩市がすばらしい。1作1作出演作を見るたびに、すご味を感じてきたけど、この作品はさらに圧倒的。最後のシーンは、おおげさでなく身体が感動で震えた。いまから後編がたのしみ。