かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

アルマンド・ボー監督『エルヴィス、我が心の歌』を見る(5月28日)。



5月28日土曜日、妻と池袋で待ち合わせ、渋谷のユーロスペースへ『エルヴィス、我が心の歌』を見にいく(午前10時10分より上映)。


早めにユーロスペースへ着いたが、早すぎて受付の階へエレベーターが停まらない。近くの喫茶店で、コーヒーを飲みながら時間を待つ。午前10時少し前に行ったら、すでにチケットを販売していた。上映初日だけれど、それほど混雑していなかった。



映画の製作は、アルゼンチン。エルヴィス・プレスリーの世界的な人気をおもえば、製作が英語圏以外であっても、それほどおどろくことはないのか。映画のはじめに出てくるタイトルやキャストの字幕が英語ではないので、アメリカ映画ではないことに気づいた。


「神がエルヴィスと似た声を下さった」と、カルロス(ジョン・マキナニー)はいう。自分をエルヴィスと同一化し、周囲にも、自分をエルヴィスと呼ばせている。姿形は、どうみてもエルヴィスに似ているとはおもえないが、あのエルヴィスの豊かで深い声をカルロスはもっている。晩年のエルヴィスの派手な衣装で、カルロスはそっくりショーを行うが、声だけ聴けば実際に本物と区分けができないほどだ。しかし、ショーだけでは妻と娘を満足に食わすことができず、昼間は工場で働いているが、自分をエルヴィスと信奉するものとしては、いち工員でこきつかわれるのが、不本意で腹立たしい。工場を辞めてしまい、ますます妻や小さな娘にも相手にされなくなってしまう・・・。


主人公のカルロスを演じるジョン・マキナニーは、実際アルゼンチンでエルヴィスのトリビュート・ショーをやっているひとで、プロの俳優ではないようだ。この主人公を演じるジョン・マキナニーが、佗しい味わいを滲みださせてすばらしい。ほとんど彼ひとりの映画だといってもいい。音楽は、吹替えなしで、彼が歌っている。


ギターを爪弾きながら「Always On My Mind」を歌うシーンがあるけれど、エルヴィスの未発表デモ・テープでも聴いているようだ。映画の結末は、上映がはじまったばかりだから、いわないでおこう。エルヴィスのファンはもちろんだけど、映画としても、じっくりみせてくれる。


『エルヴィス、我が心の歌』予告篇↓
https://www.youtube.com/watch?v=T1Ob2iAFKuA



映画館を出たら、初日なので「ぴあ」のアンケートをやっていた。「何点ですか?」と聞かれたので、「90点」と答えたが、妻は「75点」と厳しかった。



毛呂山の「滝入ローズガーデン」というところのバラが見ごろだ、とネットで出ていたので、川越へもどって妻の運転で毛呂山へ向かう。先日の川島(かわじま)のバラがピークを過ぎていたので、こっちはどうかな、っておもったけれど、クルマで1時間ほど飛ばした甲斐あってきれいだった。


帰り、帰路の途中にあるちぢれ麺のラーメン屋さんで、ビールとちぢれ麺。





妻が電話したら、娘が家にいるよ、というので、双子を見に、的場の娘の家へ向かう。


娘夫婦の家の表で、近所の年上の男の子(小学4年生)と女の子(小学1年生)と、双子が遊んでいた。双子の父(わたしの娘の夫)と近所のおばさんが笑いながら立ち話していた。この周辺は近所がむかし風に気さくで、気持ちがいい。年上の子どもたちにかまってもらって、2歳の双子はキャアキャアいいながら、走り回っている。


すこしだけ娘たちの家にあがって、川越の自宅へ帰る。