かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ハンネス・ホルム監督『幸せなひとりぼっち』と「河鍋暁斎展」を見る。



以前から興味はありながら、頑迷な老人が周囲のひとたちのあたたかい愛情で心をほぐしされていく、というような予告編から受ける予定調和のイメージがあって、見るのを保留していたが、2月27日の月曜日、時間ができたので見にいく。


上映館は、渋谷の小さな映画館「アップリンク」。小さくてもネットで座席を予約できるのはうれしい。単館上映の映画館では、まだまだネット予約はできなくて、早朝から並ばなければならないところが多い。これがいやで、見たくても二の足を踏んでしまうことがある。


おおまかなストーリーは、予定調和のうちながら、予想以上の感動を受けた。細かなところがよくできていて、それが意外な展開をみせていく。予想を裏切られることも少なくなかった。この老人が世界でたったひとり愛情と信頼を寄せる亡き妻とのエピソードには泣かされる。なんども、涙が出てきて困った。ひとりだったので、遠慮なくハンカチを使った。


『幸せのひとりぼっち』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=MTGVwDPxQLw



アップリンク」からBunkamuraの「河鍋北斎展」の会場は近いので、休憩なしで見る。月曜日なので空いていて、ゆっくり見ることができた。


河鍋暁斎の奔放な想像力は、絵を鑑賞する目をもたないわたしでも十分たのしめた。動物でも、幽霊でも、春画でも、定型をはみだしていて気持ちいい。こういう自由な精神は、こちらの心を解放してくれる。


河鍋暁斎展」概要
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_kyosai/



池袋で遅い昼食。マグロ丼をつまみにホッピーを飲んで、アパートへ帰る。