かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ハドリー・チェイス原作の映画『エヴァ』を見にいく。

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7月9日、月曜日。


川越から新都心線で和光市乗換え、有楽町線で有楽町下車。「ヒュマントラスト有楽町」へ、ブノワ・ジャコー監督の『エヴァ』を見にいく。


暑い。時間が少しあったので、三省堂書店へ寄る。8000円以上もするぶ厚いボブ・ディランの本があったがビニールで包装されて中身が見られない。それにぶ厚い本は読みにくいので、とりあえず買うのをやめる。



11時20分から『エヴァ』を見る。


20代、江古田に住んでいた頃、ハドリー・チェイスにはまったことがある。出ている文庫本を妻とともに片っ端から読んだ。歯切れのいい文体が気持ちよかった。ヘミングウェーの簡潔な文体を愛読していたころでもあった。ハドリー・チェイスは、話の展開も起伏があっておもしろかった。そのころ、こんどの映画の原作になっている『悪女イヴ』も読んだはずだけれど、詳細を忘れている。



映画『エヴァ』予告

ベルトランは他人の戯曲を盗作して作家デビューを果たし、成功を手に入れた。周囲から2作目を期待されるものの思うように筆が進まないベルトランは執筆の場である別荘に到着した。するとそこには吹雪で立ち往生した男女が勝手に窓ガラスを割って部屋に侵入し、くつろぐ姿があった。怒り心頭のベルトランはバスタブでくつろぐ娼婦エヴァに文句を言うために近づくが、一瞬にして彼女に心を奪われてしまう。


(「映画.com)より)
https://eiga.com/movie/88721/


エヴァという年上の娼婦に、若い作家が翻弄され、破滅への道をすすむ、というおおまかなストーリーだけれど、エヴァを演じたイザベル・ユペールが、青年作家を虜にするには、ムリがある。


「映画.com」でイザベル・ユペールの生年月日を検索してみると、1953年3月16日生まれ。今年、65歳だ。いくら過去素晴らしい美貌と芸歴の持ち主であっても、それはないだろう。


青年の婚約者を演じたジュリア・ロイの若い美貌の前では、とても歯が立たない。その美しい婚約者がいながら、エヴァの妖艶な魅力に翻弄されてしまう青年、という設定・・・いくらイザベル・ユペールが名優でも、舞台劇ではないアップのきく映画ではムリだ。



帰り、エスカレーターで降りていると、前にいる50歳くらいの女性ふたりが、「婚約者のほうがずっとすてきなのにね」と話をしていて、内心で、うなずく(笑)。