かぶとむし日記

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中田秀夫監督『スマホを落としただけなのに』を見る(11月5日)。

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11月5日、月曜日。


イオンシネマ板橋」へ、11時45分から、中田秀夫監督の『スマホを落としただけなのに』を見にいく。



【予告編#2】スマホを落としただけなのに (2018) - 北川景子,千葉雄大,バカリズム


いつものように彼氏に電話をかけた麻美は、スマホから聞こえるまったく聞き覚えのない男の声に言葉を失うが、声の主はたまたま落ちていた彼氏のスマホを拾った人物だった。彼氏が落としたスマホが無事に戻ってきたことに一安心する麻美だったが、その日から麻美の日常は一変する。まったく身に覚えのないクレジットカードの請求、それほど親しくない友だちからの執拗な連絡……それらは麻美のさまざまな個人情報が彼氏のスマホからの流出を疑う事象の数々だった。


(「映画.com」より)
https://eiga.com/movie/89277/


美しい女優、北川景子の顔が恐怖の表情で歪む予告編は、見てみたくなる効果十分だった。じつは、スマホをわたしは持っていないけど、パソコンやケイタイなどの情報漏洩は、まさに現代のテーマだし。


まさに」といってしまった(笑)。


話はそれるけど、「いわば」と「まさに」は、安倍晋三氏が、国会で答弁をごまかすときの常套句(笑)。「いわば」といっても、なにもていねいな説明はしないし、「まさに」と勢いこんでも、核心をすり替えた「ご飯論法」で、ウソをふりまいて逃げまわるだけ。


だから、わたしのなかで、「いわば」と「まさに」は、相手をごまかすとき使う薄汚れたコトバになってしまった。



前半は、まあまあおもしろかった。情報が盗まれ、思いがけないことが次々起こっていく。一歩まちがえば起こりうるリアルな状況が描かれる。このまま進んでくれたらよかったのに・・・。


問題は、後半。どんどんありきたりのスリラーに堕ちていく。ヒチコックの『サイコ』もどきも、中身の薄っぺらさを感じてしまう。スマホのかかえる現代的なリスクのテーマから離れていく。


最後に決定的な秘密があかされるけれど、それがいちばんありえない。白けまくった。



映画館の帰り、「日高屋」で食事。ホッピーを飲みながら、電子書籍で、宮本輝の『錦繍』を再読する。