かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

岡田惠和脚本、菅原伸太郎監督『いちごの唄』を見る(7月8日)。

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日にちをだいぶ遡ります(笑)。


7月8日、月曜日。


川越を出て、新宿ピカデリーへ、石川静河出演の『いちごの唄』を見にいく。紀伊国屋書店で本を見てから映画館へいく。




映画『いちごの唄』予告編 2019年7月5日(金)公開



コウタ(古館佑太郎)は、ある七夕の日、中学の同級生だった「あーちゃん」(石橋静河)と偶然出会う。中学生だったころ、コウタは、事故で亡くなった伸二とふたりで、ひそかに「天の川の女神」とよんで彼女を崇めていた。でも、当時コウタは、あーちゃんと会話ひとつ交わしたことがなかった。


偶然の再会によろこぶコウタ、おそるおそる「ラーメン食べませんか」と誘うと、あーちゃんは「うん」という。ふたりは、近くの小さなラーメン屋さんへはいって旧交をあたためる。そして、来年もこの日に会いませんか、とコウタがいうと、あーちゃんは「いいよ、ここで」という。


コウタは、「女神」と再会できたことをよろこび、暦に印をつけて、1年後を待つ。


そして1年後の七夕の日、約束どおり、あーちゃんは、コウタの前にあらわれた。コウタは有頂天になる。


しかし、、、


ふたりの想い出のなかに、事故で亡くなった伸二の影が写る。たのしそうに笑っていたあーちゃんが、伸二の話になると、暗い顔になってしまう。


あーちゃと死んだ伸二のあいだに、むかし何があったのか。男女の関係だった、というような話ではない(笑)。これはさびしくて懐かしい話。メルヘンの映画だから。


石橋静河は、最初あーちゃんという女性の役作りに迷ったという。


コウタと会うまでの空白の1年間、あーちゃんという女性がどこでどんな生活をしているのか想像をふくらませないと、役作りがむずかしい。


この映画は石橋静河が以前出演した『きみの鳥はうたえる』のようなリアルな女性役ではない。どこか神秘的で、影をもっている「天の川の女神」。


でも、わたしは石橋静河のファンだから、彼女はそれなりにうまく演じていたとおもう。笑っているときも、笑っていないような表情も、あーちゃんの心情を表現していたとおもう。


脚本は、TVドラマ『最後から二番目の恋』の岡田惠和峯田和伸のバンド「銀杏BOYZ」の楽曲からインスパイアされたオリジナル・ストーリー。


峯田和伸も、ラーメン屋のオヤジで出演している。


コウタとあーちゃんは、1年に1回のデートなのに、毎回そのラーメン屋で食事する(笑)。気どらないあーちゃんの性格がわかる。


ただ映画に感動したかというと、ふわふわした現実感の乏しい作品で、わたしはものたりなかった。



帰り、紀伊国屋書店裏の「磯丸水産」でランチの刺身定食とホッピー。