「ビートルズ・クラブ」の会報誌「The Beatles」11月号に、「Glow Old With Me」について、リンゴのコメントが掲載されています。
一時期は、メンバー4人ともが、ビートルズから自分を引き剥がそうとした時代がありましたが(1970年代)、時間を経るとともに、彼ら自身も、「ビートルズはとくべつなものであった」ことを実感していったような気がします。
ポールやジョージやリンゴが、ビートルズ時代の曲をどんどん演奏しはじめたのは、1980年代の終わり以降ですもんね。
ビートルズへの感謝と賛美を映画化したような作品『イエスタディ』を見たあとだからか、わたしはリンゴのコメントにいっそうの感慨をいだきながら読みました。
以下、リンゴのコメント。
そういえば、ジョンは僕のことを感情にながされやすいタイプだと言っていたな。ジャック(・ダグラス/"DOUBLE FANTASY"のプロデューサー)に訊ねられたんだ。ジョンのデモ『バミューダ・テープ』を聴いたことがあるかってね。僕は、ほとんど聴いたことがなかった。この曲を取り上げたのは、とにかく好きだったからさ。僕はベストを尽くして歌った。ジョンを思いながら、自分の最高の歌唱を披露したと思っている。僕はポールに是非この曲で演奏してもらいたいと思った。で、彼は参加を承諾してくれた。僕のスタジオに来て、ベースを弾いて、一緒にちょっと歌ってもくれた。この曲にはジョンも関わっているわけだ。そして僕もポールも参加している。アルバムを宣伝したくて話題作りのためにやったわけじゃない。ただこの曲をポールと一緒にレコーディングしたかったんだ。ジャックがこのトラックに提供してくれたストリング・アレンジをよく聴いてもらえれば、"Here Comes The Sun"のフレーズが引用されていることに気付くはずだ。つまりこのトラックには僕ら4人全員が関わっているんだ。
(リンゴ・スター)