lunaさんと横浜聡子監督の『俳優・亀岡拓次』(大好きなコメディ映画)の話をしていて、その流れから主演・安田顕のこと、そしてこの映画で地方の居酒屋の若女将を演じてる麻生久美子の話に流れて、そのときに、lunaさんからおしえていただいた映画。
Lunaさんのブログ↓
「La vie en rose 魂の叫び」
https://luna117.hatenablog.com/
★
麻生久美子のファンを自称していながら、なんとまだ見ていなかった。
そしてこれが抜群におもしろかった。
DVDで映画を見ていると集中できないので、なかなか感動というか、おもしろさを実感することがすくないのですが、この映画見はじめたらおもしろくて・・・。
ロックな女性(これが麻生久美子)とその中学生女子(三吉彩花)の二人暮らしのところへ、世界旅行をして行方不明になっていた男(大泉洋)が突然もどってきてからのハチャメチャなものがたり。
男は、もと麻生久美子とパンクバンドを組んでいた。麻生を好きなようだ。しかし、彼の行動はメチャクチャで何を考えているかわからない。
収入のある仕事はしていないが、家でおいしいカレーをつくって待っていてくれる。カレーづくりの名人ではある。
中学生女子は、へんな男がなんとなく居ついてしまい「かんべんしてよ」の思い。
この中学生女子を演じる三吉彩花がすばらしくいい。家で唯一、良識を知っている(笑)。家事も、彼女がほとんどやっている。
母は、ロッカー女子だから「自分のことは自分で決めたら」って、学校の三者面談にも毎回こない。どうも学校に価値を置いてないようだ(共感!)。
とにかく「ロックでないもの」を嫌う。
その基準は定かではないが、ロックなものが好きなわたしには共感できることが多い。麻生久美子がこのひとしかないようなロックなおかあさんを演じている。それがあざやかなので、また彼女へのファン度が増した。
麻生久美子が家で飲むのがビールではなく、発泡酒であるというのも、母娘の二人暮らしの生活実感がさりげなく出ていて、いい。
このひとしかいない、という意味では世間のはぐれものロッカーを演じる大泉洋も、適役すぎる(笑)。
この大泉洋と麻生久美子のはぐれぶりと、自分は地に足をつけて生きていこうとする中学生女子のけなげなしっかりぶりの対照が切なくて、ほろりとさせるのだが、センチメンタルになる前に笑いのシーンが襲ってくる。
この子がバザーへいくと翔んでる女・土屋アンナ(このひともうまい)がバックのようなものを売っている。
中学生女子はバックがほしいというけれど、500円しか所持金がない。
土屋さんは、はじめはあっさり断るけれど、中学生女子がなにかCDを見ながら、ジャニス・ジョップリン、ジミ・ヘンドリックス、ジム・モリソン(3人とも若くしてドラッグで亡くなった)の話をすると、CDのおまけに、最初にほしかったバックをそろえて500円で売ってくれる。このシーンもロック好きにはたまらない。
さすが土屋アンナ、ロックな女子だ!
というわけで、大泉洋、麻生久美子、そして中学生女子を演じた三吉彩花の3人がよくて、こんなロックな映画をいままで見逃していたことを反省しました。
lunaさん、おしえてくださってありがとうございます。