かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

午前、「森のさんぽ道」を歩く。午後、高部務著『新宿物語』を読む(4月25日)。

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「森のさんぽ道」へ分けいっていく。



4月25日、土曜日。晴れ。


午前、娘&双子と、クルマで15分ほどのところにある「森のさんぽ道」の駐車場で待ち合わせる。


ここの森は、細い道と道案内の看板があるくらいで、遊具もなにもない。歩くひとも少ないので、いまのような状況には最適な場所。


以前、妻と散歩にきたとき、数えるほどしかひとと会わなかったので、今回娘たちも誘ってみた。


駐車場にあるベンチで、お昼のおにぎりを食べてから、森のなかを1時間20分ほど歩く。


娘も双子も元気だから歩くのが早い。妻とわたしは、遅れないようにあとを追うかたちになる。双子は、ときどき祖母(わたしの妻)になにかを伝えるために、走ってもどってきたりする。




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駐車場へもどると、妻とわたしは、ベンチで休んだ。娘と双子たちは、駐車場にクルマがないのをいいことに、「だるまさんがころんだ」という遊びをやっている。


妻が、タブレットYouTubeを参考にして、「ラジオ体操」をはじめたので、わたしも参加。あとから娘もはいってきた。



午後、帰宅して、1時間ほど昼寝。


起きて、ソファで横になったまま、高部務著『新宿物語』を読む。


新宿物語

新宿物語

  • 作者:高部 務
  • 発売日: 2014/12/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


1960年代〜1970年代前半、新宿にたむろしていたフーテンたちを描いた物語。舞台として多く登場するのは、新宿歌舞伎町。


彼らは、通行人の似顔絵を描いたり、ガリ刷りの自分の詩集を売ったり、キャバレーやバーの看板持ちなどして、食いつなぎ、お金ができると歌舞伎町に集まって飲む。


わたしはフーテンをやったことはないし、夜の歌舞伎町で遊んだこともない。いまだに夜の歌舞伎町は怖い。


でも、小説に出てくる彼らと、世代はぴったり重なる。そして、物語に登場する、競争社会からドロップ・アウトして生きる若者たちには、共感することが多い。わたし自身、フーテンの「二軍選手」みたいなものだった。


小説に出てくる「山手ホテル」という言葉の意味は知っていた。


新宿で、朝電車が動くまで飲む。アパートへすぐには帰らず、何人かで山手線のなかで寝る(ひとりの場合もある)。


山手線は、グルグル回っているので、乗り越す心配がない。何周かしているうちに、どこかの駅で目が醒める。


もともとはフーテンたちから流れてきた言葉なんだろう、わたしたちも、それを「山手ホテル」と呼んでいた。


朝、5時くらいに居酒屋を出ると、朝の光が眩しい。睡眠不足と酒で、眠い。


解散するまえに、


「これから山手ホテルにいくけど、付きあってくれるひといる?」


なんて、誰かが誰かを誘う。


アパートへ帰って急にひとりになるのがさびしかったのかもしれない。



夜、ホッピーを飲みながら、アニメーション映画『イエロー・サブマリン』を見る。本棚をあちこち探したら、むかし買ったDVDが出てきたのだ。物語は何度も見ているので、もう新しい発見はないだろう、とおもっていたら、あった。


映画のなかに、ジェレミーという研究者が登場する。彼は、いつもひとりぼっちで研究に没頭している。どこにも居場所をもたない孤独な男を歌った「Nowhere Man」が流れるシーンだ。


このジェレミーという名前、わたしのブログの知り合いにいるではないか!


ブログのコメント欄を使って、ジェレミーという名前は、映画『イエロー・サブマリン』からとったのではありませんか、と書いたら、ジェレミーさんから、「当たり!」という返事がかえってきた(笑)。


ビートルズレッド・ツェッペリンについて、むかしからなんどとなく話をまじえてきたジェレミーさんだ。こういう小さな発見も、なんだかうれしい。


timeflower.hatenadiary.jp