11月28日(日)
映画を見るときの参考にしているブログのひとつ『映画貧乏日記』を見ていたら、ドンピシャおもしろそうな映画の紹介にいきあたった。
老いた母と自閉症の息子が、地域コミュニティの中で自立の道を模索する姿を描いたドラマである。
(略)
障害を持つ子供がいる親なら、誰もが直面する問題を扱ったドラマだ。それゆえ深刻になりがちな素材ではあるが、そうはならない。何よりも加賀まりこ演じる珠子と、塚地武雅演じる息子の掛け合いが楽しい。
塚地はこういう役が本当にうまい。おそらくかなり取材したのではないか。あまりやり過ぎると鼻につくし、抑え過ぎると逆につまらないのだが、そのあたりが絶妙のバランスだ。純真でひょうきんな忠男の特徴をうまく出している。
一方の加賀まりこもさすがの演技だ。占いの客を相手にズケズケとものを言い、たくましさを全開にする反面、忠男に対する深い愛情を常に感じさせる演技である。
『映画貧乏日記』
https://cinemaking.hatenablog.com/entry/2021/11/27/201601
この記事を読んだら見たくなった。幸い今日の予定はない(たいていないことが多いが、笑)。
検索したら「イオン大宮」でやっている。川越から約1時間。ギリギリ11時30分の回なら間に合いそうだ。
妻に映画のあらましを話したら「よし、行こう!」と、いつになくノリがいい(笑)。
大急ぎで支度して出かける。初めていく映画館なので少しゆとりをもっていきたい。
映画館まではナビを見ながらわたしが運転。ちょうどいい時間に到着する。
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「塚地はこういう役が本当にうまい。おそらくかなり取材したのではないか。あまりやり過ぎると鼻につくし、抑え過ぎると逆につまらないのだが、そのあたりが絶妙のバランスだ。」
と、『映画貧乏日記』で説明しているけれど、同感。これは映画全体にもいえる。湯加減がちょうどいい(笑)。
加賀まりこは、わたしが10代のころ「粋できれいなお姉さん」だった。
1967年『濡れた逢びき』以来、54年ぶりの主役だという。
1967年といえば、ビートルズがアルバム『サージェント・ペパーズ』を発表した年でもある。わたしのなかの「ビートルズ年表」を検索すると、自分がそのころ何をしていたかを思い出せる(笑)。
映画『濡れた逢びき』は見ていなかったが、ひさしぶりに見る加賀まりこは、歳をとってもチャーミングな女性だった。おばあちゃんに近い年齢のきれいなおかあさん役がにあっていた。
「8050問題」*1や知的障害者を持つ家族と地域とのかかわり方・・・などの社会問題を含んでいるけれど、深刻にならず、見るひとそれぞれの感覚でたのしめる作品になっている。
脚本・監督は和島香太郎。いい映画を見せてくれました。
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帰り、わたしは回転寿司でビールを飲み、妻が運転して川越へ帰る。
*1:8050問題=「80」代の親が「50」代の子どもの生活を支えるという問題。ひきこもりのまま成人になった子供をもつ親などの例。