かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

智光山公園を散歩する(1月29日)。


智光山公園。(公益財団法人埼玉県公園緑地協会のサイトより拝借)





1月29日㈰。晴れ。
昼近く、体がなまるからどこか散歩にいこうと妻が言い出す。

わたしはソファにねっころがって島田荘司の『火刑都市』を読んでいた。いよいよ大詰めになっているので、特に出かけなくてもいい感じだったが、「そうやって1日中寝ながら本を読んでいるわけ?」と不満そうにいうので、「どこへいく?」と生返事をする。


考えているので、こっちから「深大寺とか昭和記念公園へ行ってみる?」と提案すると、「きみが運転してくれればいいけど」という。


行きはいいけど、帰りまで運転となると、お昼のお酒が飲めないな、とおっくうになる。


「しかし、もうこの時間からじゃあ、道が混んでるよ。もっと計画的に前の日から決めておかなきゃだめだ。それは次回にして近くの智光山公園を散歩しよう」


それに決まった。


智光山公園までなら妻が運転できる。それなら帰りの昼飯で飲めるしーー。



駐車場は何箇所かある。ほんとうはバラ園の方に置いて、そこから園内を歩きたかったけど、ナビを設定していったら逆側の方に着いてしまった。まあ、そこからバラ園までいって、またグルっと引き返せばいい。老人夫婦には、それでもけっこうな距離になる。


冬枯れの樹々のあいだを歩く。「菖蒲園」は何も咲いてなかった。菖蒲の季節にまた来てみよう、と妻に話す。




冬枯れの樹々のあいだを歩く。



菖蒲の咲いてない菖蒲園の横を歩く。




途中釣り堀があって、けっこうたくさん人が出ていた。


むかしはもっと近く感じたバラ園までの距離を遠く感じる。途中ベンチで2度休んだ。


ベンチで『火刑都市』を読んでいると、「こんなところまで来て未練がましく本なんか読んでるんじゃないよ。景色をたのしめ」と妻にいわれた。


バラ園の近くにある広場へ出たので、そこの公衆トイレに寄る。



いま、あたりまえだけど、バラ園の薔薇は咲いてない。


近くのベンチにすわる。広場で父と子(たぶん)が遊んでいた。


息子が小学生だったころ、グラブと軟球を持ってきて、この広場でキャッチボールをした。


一度、アルバイトの学生たちがうちに泊まりにきて、前夜の酒宴で飲み過ぎた。朝、二日酔いぎみだったので、妻の運転で、酔い醒ましにここまで来た。


二日酔いの軽い者たちは、息子とサッカーボールでパス遊びをしていた。わたしは重症で、ムリに動くと吐きそうだったので、土の上に何か敷いて、寝ながらぢっと陽にあたっていた。


広場でバザーをやっていたことがある。バラ園の薔薇がきれいに咲いている季節だった。わたしは、たまたまテントでカバンを売っていたので覗きにいった。2000円で散歩用に使えそうなショルダー・カバンがあった。「これをください」というと「はいよ、半額にしてあげるよ」と男のひとがいった。うれしくて記憶に残っている。


ベンチで休みながら、広場でお父さんと子供が遊んでいるのを見て、そんな切れ切れの記憶をたどった。



ひょうたん池へ回る。カモのような鳥が薄い氷が張った水のなかにいた。陸(おか)へ集まって何か啄んでいるのもいる。人馴れしているのか、近づいても逃げない。


その先に蝋梅(ロウバイ)が咲いていた。




ひょうたん池。



蝋梅(ロウバイ)が咲いていた。



帰路に向かう。


再び釣り堀を通ると、「猫の会」という旗が出ていたで、寄ってみる。


ケースのなかに、猫がいる。ケースは何個もあって、一匹だけのや、あかちゃん猫が体を寄せ合って寝ているのやいろいろあった。


ケースの隣に、「1歳、オス」とかいろいろ情報が書いてあるのもある。きれいな白黒模様の猫が目をつぶってじっとしていた(kagenogoriさんちのまる君を思い出す)。


捨てられた猫たちの貰い手を探しているのだとわかった。


さっきの白黒模様の猫がほしかった。集団住宅で「ペット禁止」なのが残念。しかし、うちは夫婦でよく出かけるから、いざとなるとなかなか飼うのがむずかしいかもしれないがーー。


以前、妻が娘に「子供たちのために、犬か猫を飼ってあげたら」と話したら、娘は「ヒデ(夫の名)がお出かけ好きだからだめだよ」といっていたらしい。


で、なければ、娘のところは一軒家なので、「猫の会」とこの場所を教えたいのに、とおもいつつ、その場をあとにする。


駐車場までの帰り道は、できるだけ行きとちがう道を歩きたかったので、「こども動物園」の裏手の、尾瀬のように板が並べて張ってあるところを通ってもどった。




「こども動物園」裏は、板がずっと敷かれている。




乱雑に樹々が繁り、ジャングル気分を味わえる。