3月26日㈰。雨。
妻の運転で、「ウニクス南古谷」へ、竹中直人監督の『零落』を見にいく。午前9時からの早い回。眠くなるのが心配だがーー。
「ソラニン」「おやすみプンプン」などで知られる漫画家・浅野いにおが漫画家の残酷なまでの業を描いた同名コミックを、俳優のみならず映画監督としても活躍する竹中直人のメガホンで実写映画化。
(「映画.com」から)
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一度は成功したマンガ家・深澤(斎藤工)が、スランプに陥り、担当編集者からの扱いもぞんざいになり、妻(MEGUMI)との間もギクシャクしてくる。
何もかもうまくいかなくなったとき、深澤は、風俗店で働く女性・ちふゆ(趣里)と出会い、彼女に惹かれていくーーというような話。
いまはすっかり落ちぶれてしまった元マンガ家のダメぶりを描いた映画といえば、同じ竹中直人監督の『無能の人』(1991年。原作:つげ義春)を連想する。
大枠が似ているといえば、そうなのだけれど、『零落』の主人公・深澤は、世俗臭がプンプンしている。
『無能の人』の助川助三(竹中直人)のように脱俗的ではないし、ダメぶりが徹底して、ユーモアの領域にはいっているわけでもない。
結局彼は、最後に、軽蔑している売れ筋の作品を描いてマンガ界に復活するのだが、紆余曲折を経たわりには、ラストが都合よすぎて「な〜んだ」という気がしないではない。つまらないとはおもわなかったけれど、すごくよかったともおもわなかった。
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雨が降っていたので、クルマのなかから、伊佐沼公園などの桜を見て帰る。