4月24日㈭、晴れ。
午後2時30分。ヨシダ夫妻、足利(栃木県)からクルマで来る。
一緒にエリック・クラプトンのコンサートへ行くため。
ヨシダ君は、先日会ったばかりだが、エツコさん(ヨシダ妻)は10年くらい前に上野の居酒屋で、短い時間会って以来。
Sさんは、エツコさんとは、ヨシダ夫妻の結婚式と、その前後に、川越に夫妻でやってきたときと2度会っている。
それから約40年ぶりだ、という。
日本武道館へクルマで向かう。
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午後4時頃、武道館へ着いた。駐車場があくのが午後5時なのでクルマの列に並んで1時間ほど待つ。
クルマのなかで4人待っていても仕方がないので(ヨシダ君の好意で)、わたしはSさんと北の丸公園をぶらぶら歩いた。
周辺の新緑がきれい。
ジャージを着た若者(男子)が5〜6人でダンスの練習をしていた。
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午後7時ちょうどの時間にクリームの代表曲だった「ホワイト・ルーム」で開演。会場からどよめきが興る。
■4月24日のセットリスト
01.White Room (Cream song)
02. Key to the Highway (Charles Segar cover)
03. I'm Your Hoochie Coochie Man (Willie Dixon cover)
04. Sunshine of Your Love (Cream song)
05. Kind Hearted Woman Blues (Robert Johnson cover)
06. Golden Ring
07. Nobody Knows You When You're Down and Out (Jimmy Cox cover)
08. Can't Find My Way Home (Blind Faith song)
09. Tears in Heaven
10. Badge (Cream song)
11. Old Love
12. Wonderful Tonight
13. Cross Road Blues (Robert Johnson cover)
14. Little Queen of Spades (Robert Johnson cover)
15. Cocaine (J.J. Cale cover)
---encore---
16. Before You Accuse Me (Bo Diddley cover)
(管理人Kさんのブログから。公演日ごとのセットリストが掲載されています)
https://ksmusic.hatenablog.jp/entry/eric-clapton-setlist-2025
アリーナ席の後ろから5列目ほどの席。
武道館のアリーナ席は、傾斜になっておらず真っ平ら。前席の人に隠れて実物は見づらい。でも、それはかまわない。
上方にある6つのスクリーンで鮮明に映し出されるクラプトンを見れば指の動きも追える。
■【サポート・メンバー】
ドイル・ブラムホールⅡ(g)
ネイザン・イースト(b)
ソニー・エモリー(dr)
クリス・ステイントン(key)
ティム・カーモン(key)
ケイティ・キッスーン(vo)
シャロン・ホワイト(vo)
ベースのネイザン・イーストとピアノのクリス・ステイントンは、クラプトン・ファンには古い時代からおなじみのメンバー。
最近では、ギターのドイル・ブラムホールⅡも、準レギュラーのように同行することが多いみたいだ。
いずれにしても腕利きのミュージシャンばかりで、安心してクラプトン・サウンドに集中できる。
1曲1曲をじっくり味わう。
「ホワイト・ルーム」、「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」、「バッヂ」とクリーム時代(60年代)の曲を3曲とりあげている。
いずれもファンにはなじみ深い曲なのでうれしいが、「バッヂ」はジョージ・ハリスンとの共作。
自然にジョージの顔が浮かんでしまう。
そういえば、公演前に会場でかかる音楽のなかに、「マイ・スイート・ロード」、「ワー・ワー」、「イズント・イット・ア・ピティ」と3曲もジョージ・ハリスンの楽曲が流れた。
わたしは、それだけでうれしく、「聴いた?聴いた?」とさわいでいると、Sさんからは「わかっているよ」とうるさそうに返されたが、ヨシダ君は「あっ、これもジョージですか? ジョージが続きますね」と、優しく応対してくれた。
ヨシダ君は(8歳下)、いつも沈着冷静だ。
意外な選曲は、アルバム『バックレス』(1978年)に収録の「ゴールデン・リング」。ライブで聴くのははじめて──というか地味な曲で、ほとんどこの楽曲の存在を忘れていたくらいだ。
しかし、逆にそういう記憶に埋もれていたような曲がライブで演奏されると「おおっー」とからだが前のめりになる。今日の場合、あらかじめ公演日ごとのセットリストを見ていたのでおどろかなかったが、1つや2つこういう予期せぬ選曲がまじるとコンサートが新鮮に感じられる。
1960年代にエリック・クラプトンがデビューしたあとから、1970年代、1980年代、1990年代、それ以降も──天才ギタリストたちが次々登場し、ロック・シーンをにぎわせ、去っていった。
長い年月が経過──。
しかし、いまも颯爽とステージに立っているのは、初代のギター・ヒーロー、エリック・クラプトン(80歳)。
彼はむかしからアクションが少なく、瞑想するように目を閉じてギターを弾く。たたずまいが端正で美しい。
ギターを弾く指が早すぎてスローに見えることから、「スロー・ハンド」という異名を持つ。
今回、4月19日に見た映画『エリック・クラプトンnothing but the blues』のような圧倒される激しさはなかったが、ゆったり落ち着いてコンサートを楽しむことができた。
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エリック・クラプトン(ギター)、ジャック・ブルース(ベース)、ジンジャー・ベーカー(ドラムス)のスーパー・トリオ・バンドの登場でロックは新しい時代を迎えた。1968年の凛々しいエリック・クラプトン。
40年前(1985年)、世界で同時中継された「ライブ・エイド」(チャリティ・コンサート)の映像。このときエリック・クラプトンは、ソロになってはじめて、クリーム時代の「ホワイト・ルーム」をライブ演奏した。