5月19日㈪。曇り。
目の手術をしてから1ヶ月、ずっと見る景色がダブっていたが、1ヶ月検診の日、目に注射を(あるいは目の周辺?)打ってもらったら、数日後だいぶ視界のモヤが晴れてきた。
これならひとりで電車に乗っても大丈夫そうだ。
3ヶ月くらいほおっておいたので、髪が伸び放題に伸びた。風が吹くと顔にからまってきて、うるさい。
アパート時代10年以上通っていた美容院へ、ひとりでいくことにした。
その美容院は、わたしと同世代の女性店主がひとりでやっている。
電車でわざわざ行くのは、特別な要求があるわけではなくて、「髪を短く切らないでください」とか「刈り上げないでください」とか「髪に耳は隠れるようにしてください」とか──いちいち細かい注文しないでもすむから。
女性店主のさっぱりした性格も好き。しかも1000円(消費税なし)。申し訳ないくらいだ。
★
髪のカットだけで帰るのはつまらないので、近くの「イオンシネマ板橋」で映画を見る計画だった。
さて⋯、と選んだのが何やら問題作らしいアメリカ映画『サブスタンス』(コラリー・ファルジャ監督)。ホラーだというのである程度の覚悟はしていたが⋯⋯。
映画がスタートして30分くらい──この映画の選択は間違いだった、とおもった。
主演が『ゴースト ニューヨークの幻』(1990年公開)のデミ・ムーア。『ゴースト』では可愛かったデミ・ムーアの顔が、あれから30数年──いまもデミ・ムーアは美しい。
しかし、映画がすすむにつれて、デミ・ムーアの顔がどんどん醜く変形していく。顔だけじゃない。全身がくずれていく。映像は容赦がない。よく出演をOKしたものだ。
数々の映画賞にノミネートされた、という説明を読んだけれど、「ホントかよ?」と疑いたくなる。グログログロの極地。限界領域を突破している。
ちなみにコラリー・ファルジャ監督は女性。すごい!
わたしは半分くらいのところで逃げ出そうかとおもったけれど、薄目になったり、目をそらしたりしながら、なんとか最後まで見終えた。
『サブスタンス』は「R15+」の指定になっているが、それでも規定がユルすぎるような気がする。
「劇薬」が効いて、忘れられない映画になった。
二度と見たいとは思わないが⋯⋯(笑)。