
9月6日(土)。
「核武装は安上り」という国会議員が票を集めたり、「とんでも憲法草案」をかかげる政党が大躍進したり、今この国にはどういう「地殻変動」が起きているのか。
そもそも今回の参議院選挙で躍進した国民民主党、参政党は、原発推進派であって、それだけでもわたしは腰が引けてしまうが、支持する人たちは福島の原発事故が起きたときの「もう二度と原発はごめんだ!」という痛切な後悔を忘れてしまったのだろうか。
「大衆はすぐ忘れるから」という蔑んだ言葉を何かで耳にしたとき、「バカにするんじゃねえ」と思ったけれど、いまの政治動向を見ていると、渋々認めざるを得ないような気がしてくる。
★
4〜5日前、Amazonプライムで松林宗恵(まつばやし・しゅうえ)監督の『世界大戦争』(有料)という昔に見た映画を見た(1961年公開)。
予告編。
計算すると、わたしがはじめて見たのは12歳のころ。ロードショーより半年くらい遅れて、地元の映画館で見たはず。
核戦争が勃発して、世界が一瞬にして壊滅するさまを描いている。
出演は、フランキー堺、乙羽信子、宝田明、星由里子、笠智衆、山村聡など──豪華俳優が出演している。
「戦後16年、おれたちはコツコツ働いてなんとかここまでやってきた。それがまた戦争でご破産にされてたまるかよ」──フランキー堺が、顔を歪めてやりきれなさをもらす。
核戦争が起こってしまったら、個人ではどうすることもできない。地球の生物はみんな光熱で蒸発してしまう⋯⋯。
映画『世界大戦争』は、世界が破滅していく核戦争の恐怖をストレートに描いていた。
今見ればB級映画だけれども、12歳のわたしは、自分が核爆発の熱線で一瞬に溶けてしまう妄想にとりつかれた。
★
1960年代前半──実際に米ソの対立が深刻化して、しきりに核実験がおこなわれていた。
子供のあいだでも、
「明日、放射能が雨にまじって日本にくるんだって。雨に濡れないようにしなきゃ」
そういう声が伝わってくる。
米ソの核戦争は、現実味を帯びていた。
そんな時代に見た映画『世界大戦争』は、本当に怖かった。