
11月26日(水曜日)。
午前3時過ぎ、垣根涼介『信長の原理上下』を読了。上下巻で長かったが後半にきておもしろく読んだ。
事実がどうであったかは別として、フィクションとして「本能寺の変」の解釈が新鮮。
明智光秀は、織田信長から、徳川家康を「堺見物」のさい、謀殺するようにいわれるが、そのことによる問題点を信長に進言。一応は思いとどまらせる。
しかし、部下の進言に従うことじたい腹立たしいのが信長の性格。光秀の「正論」がもっともであればあるほど気にいらない。
で、代わりの無理難題を光秀にふっかける。
信長は、光秀が深く信頼している部下・斎藤利三を切腹させるよう命じる。理由は、斎藤利三が信長の承認を受けずに、光秀の配下になったからだ、という。
もともと斎藤利三は、信長の部下だったわけではない。言いがかりに等しい。しかし信長の命令は理不尽であっても絶対の権限をもつ。
光秀は必死に助命嘆願するが、それがますます信長を苛立たせる。
ふだんは先々を見通し、的確な政治判断のできる信長だが、一方で一度言い出したら人の意見を受けつけず、情け容赦のない決断をする独裁者でもある。
光秀は、長い間苦楽をともにしてきた腹心の部下を見殺しにできない。もちろん、積もり積もった信長への怒りもある。
しかし光秀は信長の天才的な慧眼を認め、惹かれてもいた。
光秀の複雑な心情を、作者はこう書いている。
それでも光秀は、信長のことを心の一部ではいつも崇め続けてきた。
なんと言えばいいのか──この主君の精神の中には、それらの欠陥をすべて搔き集めてもまだ見劣りしないほどの玉のような煌めきが、時に見え隠れしていた。(P601)
明智光秀は、気のすすまぬまま、謀反を選ぶしかない窮地へ追い込まれていく。
読み終えてからも、目が冴えてなかなか眠れない。寝る前にSさんがいれてくれた、冷めたコーヒーを飲む。
★
高市首相の中国への発言が問題になっている。わたしも気になっているけどテレビのニュースを見る気がしない。
中国が台湾に対して武力行使を行った場合、日本の存立危機事態に当たり自衛隊による集団的自衛権の行使を行う可能性があるとする認識を示した。(ウィキペディアより)
高市首相のこの発言をきっかけに「日中関係」が悪化している。そして安倍晋三元首相が、憲法を変えないまま強引に押し通した「集団的自衛権行使の容認」(2014年7月1日に閣議決定)の危険性が高まってきている。
高市支持者は、この「戦争やったるぜ」の発言を「良し」としているのか──。
高市首相と共に、国民自ら奈落の底へ向かって進んでいるように見えてしまうが、そうなってはあぶない。
今こそ大勢に流されない冷静な判断が国民に欲しい。
★
「白米さん」が切り取った、山本太郎、伊勢崎賢治両議員の発言動画を拡散させていただきます。