
【書きかけのままブログにアップしそびれていた。20日くらい時間が過ぎて間が抜けているけれど、備忘録として書き留めておきます。】
6月25日(木曜日)。
「ウニクス南古谷」へ、Sさんの運転で天野千尋監督の『マジカル・シークレット・ツアー』を見にいく。
早めに着いたので、Sさんはショッピング・モールを散策兼買い物に行く。
わたしは映画館の前の珈琲ショップで井上光晴『他国の死』(Kindle版)を読む(はずだった)。
1952年夏、佐世保米軍基地の地下監房。朝鮮戦争に関係した日本人や朝鮮人を執拗に〈訊問〉することで、戦争と日本人との関係、その背後に潜むアメリカの戦争犯罪――捕虜虐殺・生体実験・細菌戦などを剔出。鋭く豊富な想像力と独自の表現方法で、時代の隠された暗部を照射する、井上光晴の文学的達成点を示す傑作。(講談社の本の説明)
という内容で、読みたかった。
しかし最初から人の名前にルビがついていない。日本人の名前でも読めないものは多いし、朝鮮の人の名前はルビがないと歯がたたない。しばらく我慢して読んでいたけれど、ストレスが溜まってきて、ひとまず中断する。
それで代わりに、読みかけの早乙女勝元『火の瞳』(Kindle版)を読みはじめる。

「東京大空襲」(1945年3月10日)に遭遇した人々の過酷な体験を、一人の少年の目を通して描いていく。絨毯爆撃による大量殺戮──読むのに厳しいシーンも少なくない。
ただ青少年向きに書かれた小説なので、極度に残忍な描写は抑制されている(と思う)。
★
【予告編】『マジカル・シークレット・ツアー』。
周りに流されて生きてきた3人の女性が金の密輸を通して絆を深め、それぞれの人生を取り戻していく姿を描いたクライムドラマ。
(略)
シンガポールで大規模なロケを敢行し、きらびやかで危うい金密輸の旅路を描き出す。(「映画.com」より抜粋)
https://eiga.com/movie/105486/
天野千尋監督は、『ミセス・ノイジィ』(2020年公開。篠原ゆき子、大高洋子主演)、『佐藤さんと佐藤さん』(2025年公開。岸井ゆきの主演)と、ちょっと変わっておもしろい作品を見せてくれた。
今回は出演者が有村架純と黒木華(くろき・はる)。見ないわけにはいかない。
前作・前々作は、日常に起こるうる人間同士の衝突をユーモアまじりにちょっとリアルに描いていた。
今回は、金銭の苦労に追い詰められた三人の女性が「金(きん)の密輸」に巻き込まれていくという刺激的な題材。巻き込まれたというより、キッカケはそうでも、自分たちで深入りしていく、というストーリー。
三人の女性は、金儲けの「うまい話」に乗るわけだけど、密輸業者たちは彼女たちを利用して、利益を騙し取るような悪戯なことはしない。だから凄惨な話にはならない。
彼女たちは、容易にお金儲けができることを知り、自分たちで「金の密輸」に手を染めていくという話で、へんなリキミがなくておっとりしている。
有村架純が、二人の子持ちで、夫が会社のお金を横領して、その返済にせっぱ詰まり、ついつい「うまい話」に手を染めていく──というキャラクターを演じている。
有村架純も黒木華も、飄々とした味わいがあって、好きだ。