かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

麻雀大会「黒川杯」にカンパイ!

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検察庁前、麻雀大会「黒川杯」(「NEWSポストセブン」から)。




ちょっと古いニュースだけど、ネットを見たら、こんなニュースが出ていた。なんてたのしいセンスだろう。つるひめさんがブログであげていた「18歳と81歳のちがい」を思い出してしまった(笑)。
https://tsuruhime-beat.hatenablog.com/entry/2020/05/01/205234



26日、ツイッター上では「黒川杯」なるワードが飛び交い、「笑ってしまった」「このセンスがすごい」などと盛り上がりをみせている。
 

ネット上に「祝レート麻雀解禁! 検察庁前テンピン麻雀大会」と“イベント告知”するサイトが登場し、「法務省刑事局の公式見解によると、テンピン麻雀は問題ないらしいので『黒川基準』によるレート麻雀解禁を祝してテンピン麻雀大会を公然と実施することになりました」とうたっている。




(「デイリースポーツ」より)
[https://www.news-postseven.com/archives/20200601_1567734.html?DETAIL]<<


自分では麻雀をしないので、テンピンがなにかもうひとつわからないけど、彼らがこの麻雀大会「黒川杯」にこめたメッセージが楽しすぎます。


検察庁の前で実行しようとした麻雀大会「黒川杯」は、残念ながら60人くらいの警官に囲まれ日比谷公園へ移動をよぎなくされたというけれど、こめられた「怒り」は、多くのひとに伝わったとおもいます。


緊急事態宣言のなかで賭け麻雀をやっていた黒川元検事長ですが、懲戒免職ではなく、訓告。つまりは犯罪扱いをしない。ちゃんと退職金も支払う(少し減額するけれど)ということになりました。


自分たちのお友達関係には、法律をねじまげても大甘な決定をする安倍政権の体質がよく出ています。


テンピンの賭け麻雀は、法律違反にはならない。というなら、それを決定したことになっている(ほんとうは内閣の意向だろうが)検察庁の前で、堂々とやってみようじゃないか、という抜群のセンスがすごい。


「黒川杯」の発案者、実行委員の皆様、プレイヤーの皆様、お疲れ様でした! 

吉野竜平監督『スプリング、ハズ、カム』を見る。

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5月17日、日曜日。


「K'Sデンキ」から、予約してあったipadからつないで動画をテレビで見るコードが届いたという連絡あり、とりにいく。



夜、Amazonプライムの映画を、はじめてテレビにつないで見た。


作品は、吉野竜平監督『スプリング、ハズ、カム』(2015年製作)。主演は、柳家喬太郎石井杏奈





映画「スプリング、ハズ、カム」予告編



春から東京の大学へ通う璃子は、ひとり暮らしをはじめる部屋を探すために父と2人で街を歩く。街で出会う個性的な人びととの出会いから、父の胸には亡き妻の思い出、そして娘への思いが去来し、璃子ぶっきらぼうながら人情味あふれる父の愛を知る。




(「映画.com」から)
https://eiga.com/movie/83152/


広島から上京した父(柳家喬太郎)と娘(石井杏奈)は、娘が春から暮らすためのアパートを探しに、深夜バスで上京してくる。


父の生業(なりわい)は、広島のタクシー運転手。生活は裕福ではなかった。深夜バスはきつかったが、交通手段としてはそれがいちばん安かった。


母は娘を産んですぐに亡くなり、それからずっと父と娘のふたりで暮らしてきた。春になると、娘は東京、父は広島、別々に生活しなければならない。


不器用な父が、ひとりで大丈夫だろうか。娘はそれを案じている。


娘が通うことになったのは、成城大学。そこに近い世田谷区の祖師谷大蔵の不動産屋さんへはいる。父は、アパートの間取りや日当たりだけでなく、両隣りに住む住民はどんなひとか、など気になる。春から娘をひとり暮らしさせる父の不安がのぞく。


不動産屋さんから、隣りのひとも成城大学へ通う女子学生です、と教えてもらい、アパートを決める。


アパートの大家さんの案内で、祖師谷大蔵の町を歩く。広い公園もある。のんびりしたとてもいいところで、父も娘もうれしい。


ふたりは、いっしょにいるころ、もっといろいろ話しておけばよかったな、とおもう。春になれば、それぞれの生活がはじまる。いっしょにいられる時間はずっと少なくなってしまう。


お互いに、あふれる感情があるのに、どうでもいいような話をしている。


それでも、ふたりのこころは満たされている。



話の展開は、アパートを決め、祖師谷大蔵の町、商店街を歩くだけ。スジらしいスジはない。行間をたのしむ作品。


はじめ映画初出演の柳家喬太郎の演技がちょっとやりすぎかな、という気がしたが、途中からそれほど気にならなくなった。


娘役を演じた石井杏奈は、春から東京でひとり暮らしする期待と不安をかかえた18歳の少女らしい初々しさが可愛い。


やさしい少女なんだろうな、とおもう。ひとりになる父を心配しているのが寡黙な演技でもわかる。


石井杏奈の出ている映画を見るのは今回が最初ではないけれど、印象が薄かった。これから注目して見よう、とおもった。

初期のビートルズに影響を与えた女性、アストリッド・キルヒヘルのこと。

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アストリッド・キルヒヘル。




つるひめさんからの情報で、ビートルズハンブルグ時代に多くの影響を与えたことで知られるドイツ人女性・アストリッド・キルヒヘルキルヒャーとも表記)が亡くなったことを知りました。81歳(5月20日で、82歳)。


以下、まだビートルズがデビューする前の話です(アストリッドがビートルズと会ったのは1960年)。


アストリッドは、当時ビートルズのベーシストだったスチュワート・サトクリフと激しい恋愛をしますが、ジョン・レノンジョージ・ハリスンも彼女を好きだったとも、いわれています(ウワサの範囲を出ません、笑)。




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スチュアート(左)とアストリッド。





アストリッドは、1938年5月20日生まれ。


ジョン・レノン(1940年10月8日生まれ)より2つ上ジョージ・ハリスン(1943年2月25日生まれ)よりは、4つ上


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デビュー前のジョージ(左)とジョン(アストリッド撮影)。




実際のところ、ジョンにとっては、ほんとうに恋愛の対象であった可能性がありますが、ジョージには、年上の憧れの女性、という感じだったでしょうか。


とにかく、アストリッドが選んだのは、スチュワート・サトクリフ


スチュアートは、ビートルズをやめてハンブルグに残ることにしたのですが、ふたりの恋愛は、1962年、スチュアートの急死で悲しい結末を迎えます(死因は、脳腫瘍とかいわれています)。




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スチュアートの死後、彼のアトリエに呆然とたたずむジョンとジョージ(アストリッド撮影)





アストリッドは、芸術的な感性に恵まれた知的な女性で、船員相手の居酒屋で荒削りな演奏をしているビートルズのなかに、才能の可能性を見出し、そこからメンバーとの交流がはじまります。その後のビートルズにいくつかの影響を与えますが、なかでも有名なのが、ビートルズ初期のシンボルになったマッシュルーム・カット


彼女が恋人のスチュアートをそのヘア・スタイルに変えると、はじめは笑っていたジョン、ジョージ、ポールも、同じヘア・スタイルにするよう彼女に頼んできます。


当時のビートルズの写真も、アストリッドが撮っていますが、無名時代のビートルズの貴重な記録になっています。




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デビュー前のビートルズ。左からピート・ベスト、ジョージ・ハリスンジョン・レノンポール・マッカートニースチュアート・サトクリフ(アストリッド撮影)。




アストリッドについては、小松成美さんがロング・インタビューして、彼女の伝記ビートルズが愛した女ーーアストリッド・Kの存在』を刊行しています。


ビートルズが有名になったあと、アストリッドがどのように彼らと交流し、距離を保っていったか、その後の半生まで詳しく書かれています。






アストリッドとスチュアート・サトクリフの恋愛を軸に、デビュー前のビートルズを描いたのが、イアン・ソフトリー監督の映画『バックビート』


わたしは最近この映画を見直して、まだ何者でもない若き日のビートルズの焦燥感があざやかに描かれていて、心を撃たれました。



バックビート [DVD]

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  • 発売日: 2017/09/06
  • メディア: DVD



その他、アストリッド・キルヒヘアは、ビートルズの伝記本には必ず登場する女性です。



以前、のんちさんがブログに「ミステリアス・ガールに憧れるが・・・」、というおもしろい記事を載せました。




nonchi1010.hatenablog.com




その記事に、わたしは、

のんちさん、「ミステリアス・ガール」で、俳優・ミュージシャン、コメディアンなど一般的に知られているひとのなかで誰を思い浮かべますか? 文字からくるイーメジではわかるんだけど、なかなか実際の顔や姿が思い浮かびません。


とコメントしました。


のんちさん、一般的に日本で知られている女性とはちがいますが、いまわたしは、全身黒い衣装で身を包み、実存主義や芸術について語るアストリッド・キルヒヘルに「ミステリアス・ガール」の答えをみつけましたが、どうでしょうか(笑)。


アストリッド・キルヒヘルという、ビートルズの歴史のなかに深い足跡を残したひとがまたひとり亡くなってしまい、なんともさびしい感じがしています。