かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

jinkan_mizuhoさんへのコメントのコメントとして(里見弴の文学)

里見弴の小説は、以前全集を読んだつもりでいましたけど、これが実は全部でなくて、実質は選集だった、ということをあとで知りました。その後も、未読のものを見つけると、読んでみたりしていますが、多くの作品を一度に読んだものですから、忘れている作品…

「月刊プレイボーイ」のビートルズ来日40周年特集を読みながら…

先にringoさんが4月25日のブログでご紹介してくださった「月刊プレイボーイ」を購入、電車のなかと家で読み継ぎました。「写真はもの足りない」、とringoさんがおしゃっていましたが、それはringoさんが、つい最近、来日の貴重なショットを集めた、限定版の…

上野公園を1日散歩しました

昨日(4月28日)、とても気持ちいい日だったので、上野へ「最澄と天台の国宝」を見にいこう、と出かけました。空が青く、風も涼しく、絶好の散歩日和です。先に、「ぼたん祭り」をやっていたので、はいってみました。写真も撮ったのですが、現在デジカメの…

3冊、雑誌を購入

1冊はシリーズで発売されている「ロック栄光の50年」。今日買ったのは1965年のフォーク・ロックの特集。ボブ・ディランを中心に、ディランとビートルズが融合した新しい音楽の時代的な背景をとらえようとしたもの。出たのは昨年末だが、このシリーズ全部揃…

里見とんの小説

里見とんは、作品のなかで「素人間」という言葉をつかいます。言い換えれば、「まっさらな人間」ということです。人種や財産や地位や学歴、そういうものでなくて、「ひとりの人間」として、人間がどれだけのものか、そういう「素」の人間(モデルは、里見自…

怠け者の弁解(笑)

雨が降ったり晴れ間が出たり、このところ、不安定な日が続いておりますね。里見とんの小説を読んだり、ギンレイ・ホールで映画を見たり、ブログに記録したいことはあるのですが、時間がないので、また改めて。それから、成瀬巳喜男が撮った時代劇「三十三間…

ベストセラー「国家の品格」の品格?

結論からいうと、藤原正彦著「国家の品格」という本には、品格が感じられない。もともとアメリカ人向けに装いをこらして書かれた新渡戸稲造(にとべ・いなぞう)の「武士道」を、藤原正彦は、日本精神の手本として、疑問もなく書いている。歴史の中で、武士…

成瀬巳喜男監督「晩菊」

ringoさんが「晩菊」というタイトルから、ロマンティックな映画を想像し、裏切られたというのが、可笑しいですね。ringoさんらしくて、つい笑ってしまいます。だって、「晩菊」は、元芸者の杉村春子が金貸しをやって、したたかに戦後を生き抜いていく、いわ…

里見とんの小説「彼岸花」の「あとがき」

jinkan_mizuhoさんが4月11日の日記に、ringoさんが4月20日に「彼岸花」について触れられております。jinkan_mizuhoさんは、映画と小説とを比べられた印象で、ringoさんは、小津映画「彼岸花」を見終えたばかりの感想です。ぼくも、久々に里見とんの原作を読…

ジョシュア・マーストン監督「そして、ひと粒のひかり」

●2004年アメリカ・コロンビア映画/主演:カタリーナ・サンディ・モレノ家庭にも仕事にも不満を持っている17歳のマリアは、いきずりの男から「麻薬運び人」の仕事を紹介される。多額な報酬にひかれマリアは仕事を引き受けるが、それは命がけの危険をひめてい…

トニー・ガトリフ監督「愛より強い旅」

●2004年フランス映画/主演:ロマン・デュリス、ルブナ・アザバルフラメンコの激しい踊り、強烈なアフリカン・ドラムのリズムが映画を見終わってからも残ります。パリのちょっと軽薄とも思われる若者男女のアルジェリアへの旅を描いたロード・ムービー。わた…

村上護著「放浪の俳人 山頭火」(講談社)

詳細な山頭火伝。彼にとって、生きることは句をつくること、句をつくることは、生きることだった。その生涯を追想する。山頭火は、酒を飲むと、われをわすれて失態を重ねる。そして、翌日は強烈な自己嫌悪に苦しむ。彼は酒を飲むと、お金も持たず高級料亭に…

成瀬巳喜男「夫婦」(1953年)

パナソニックのDVDプレイヤーを購入したおかげで、ringoさんから、DVD-RAMに録画してある成瀬巳喜男作品他、をたくさん送っていただきました。これから、休日の時間を見ながら、1つ1つ見せていただこうとおもっています。まさに、宝の山へ踏み入るようなわ…

角田光代著「対岸の彼女」追記

tougyouさんがくださったコメント(4月13日)の、角田光代は、「孤独をもっとも認識している作家」という表現、鋭く的確だとおもいます。角田光代の、いままで読んだ作品は、ほとんど「孤独」や「疎外感」がからんでいるようです(全部を読んでいませんが)…

角田光代著「対岸の彼女」

おもしろかったです。傑作です。読みはじめて惹きこまれました。学校でも、社会でも、人と簡単に親しくなれない、グループの仲間にうまくはいれない、そういう人間関係が苦手な人に、ぜひ読んでほしい作品です。 書きたいことはたくさんありますが、今日は時…

母を群馬県立がんセンターへ送る

先週木曜日に入院、金曜日に一時帰宅していた母を、群馬県立がんセンターへ送る。今までは抗がん剤を用いずに、ガン細胞を除去してきたが、今回はじめて抗がん剤の治療を受けることになる。2、3週間入院の予定。

マキノ雅彦監督「寝ずの番」

マキノ雅彦監督第1回監督作品。マキノ雅彦とは、祖父のマキノ省三の名を襲名した俳優津川雅彦のことだそうです。上方では、女性性器を隠語で「おそそ」というそうですね。いきなり何をいうかとおもわれるでしょうが、これは映画「寝ずの番」のお話です(笑)…

ウソのようなホントの話!?(笑)

ringoさんの「リンゴ日記」2006年4月6日の記事にトラックバックさせていただきます。【注】:四角の枠内は、すべて「リンゴ日記」からの引用です。 中学2年の2学期末、成績を渡されたあと、担任の先生から呼び出されました。「近頃ビートルズばかり聴いてて…

夏目漱石の小説『坊ちゃん』とマドンナの関係。

映画『坊ちゃん』(1953年版)のマドンナ(岡田茉莉子)と坊ちゃん(池部良)。小説のなかには、マドンナと坊ちゃんがこんなふうに寄り添う場面はなかったはずだけれど。 ★ 「坊ちゃん」の小説には紅一点、マドンナと呼ばれる女性が登場しますが、映画やドラ…

マイケル・ラドフォード監督「ヴェニスの商人」

●2005年公開 ●主演:アル・パチーノ シェイクスピアの人気戯曲『ヴェニスの商人』を、「イル・ポスティーノ」のマイケル・ラドフォード監督がアル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズ、ジョセフ・ファインズという実力派キャストを揃え映画化。名優アル・パ…

100年目の夏目漱石「坊ちゃん」

夏目漱石が「ホトトギス」という雑誌に「坊ちゃん」を発表して、今年で100年めだそうです。漱石は、すでに「ホトトギス」に「吾輩は猫である」を連載していて、これが掲載されるや、おもしろいので大評判になりましたが、「坊ちゃん」を発表し、その人気を決…

桜、桜、桜が満開!

【写真】:右の写真は、お堀の外から見た北の丸公園。桜の上に武道館の屋根が見えます。 ■飯田橋の土手(3月29日)先日映画館へはいる前によった飯田橋の土手の写真を、携帯からアップしましたが、もう少しつけたしておきます。土手から下を見ると、外堀り通…

伊丹万作と志賀直哉

【注】:tougyouさんの「3月27日」の記事のコメント欄に、tougyouさんとringoさんのお二人で、映画「赤西蠣太」についてのお話がありました。それについて、トラックバックさせていただきます。 伊丹万作(写真上)は、志賀直哉の「或る一頁」という短編小説…