かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ビートルズがやってきた日(1966年6月29日)

その年、16歳だった。 ★ 6月28日の夜、ついにビートルズが日本に来るとおもうと、眠れなかった。ニュースをつけておいて、いつ来るかいつ来るか、待っていた。 外は段々雨と風が激しくなってくる。 テレビでは、<ビートルズ台風>という言葉をつかって、ビ…

今井正監督『青い山脈 前・後編』(1949年)

[rakuten:softya:813326:image] 原作は、石坂洋次郎の代表的な青春小説。 今井正作品は、はじめての映画化で、その後も繰り返し映画化されている。青春映画の古典のような作品といってもいい。 ネットで『青い山脈』を検索してみたら、本作を含めて5つの映…

鎌倉文学館で、「有島三兄弟展」を見る(6月22日)

朝鎌倉へ行こうか、と思う。いま、鎌倉文学館で「有島三兄弟展」(有島武郎・有島生馬・里見弴)をやっている。特に有島三兄弟に関心が強いわけではないけれど、里見弴には関心がある。 池袋から湘南新宿ラインへ乗っていくのは、前回と同じなので迷うことも…

家城巳代治監督『みんなわが子』(1963年)

[rakuten:auc-sora:10018138:image] 家城巳代治は、「いえき・みよじ」と読むようです。この監督の映画を見るのははじめてで、読み方もはじめて知りました。 「goo映画」の解説では、 未来社版「学童疎開の記録」を植草圭之助が脚本化し、「若者たちの夜と昼…

セルジオ・レオーネ監督『荒野の用心棒』(1964年)

マカロニ・ウエスタンに興味がなかったので、この有名な映画をいままで見たことがありませんでした。 ところが、先日tougyouさんが、こちらでアップしてくれた『七人の侍』、『用心棒』についてのジェームス・コバーン、クリント・イーストウッドのインタビ…

溝口健二監督『浪華悲歌』(1936年)

『浪華悲歌』と書いて、「なにわエレジー」と読むようです。久々に溝口健二監督の傑作を見ました。得意な素材に取り組んだ時の溝口健二は、やっぱりすごい。こんな傑作をどうして今まで見逃していたのか・・・。 ★ 会社のお金を横領した父を助けるため、自分…

小林正広監督『歩く、人』(2001年)

北海道の寒村を舞台にして、父、長男、次男との確執が描かれる。 自分のことは何もできない父を世話するのは、次男。 彼は<自分の人生は父のためにあるのか>と鬱々として暮している。<自分の好きなことは何もできやしない>。 恋人からも、<あなたはいつ…

『くちづけ』(1955年)

共通するのは、石坂洋次郎の原作で、3人の監督による3篇のオムニバス映画。 第1話と第2話は、石坂洋次郎らしい青春を賛歌する作品でした。 石坂は、戦後、男女の交際を明るく肯定的に描き、<新しい男女の付き合い方>を擁護するような青春小説を、次々発表…

デイヴ・クラーク・ファイヴ・アゲイン

shiroppさんのブログを拝見すると、いろいろ刺激されることがおおく、忘れていたことを思い出したりすることがあります。 先日も、shiroppさんのこちらの記事を拝見し、デイヴ・クラーク・ファイヴのことを考えました。 デイヴ・クラーク・ファイヴは、一般…

キミは、テレビ番組「ジェイムズ・ポール・マッカートニー・ショー」を見たか?(笑)

見ました(笑)。少しの落胆と、それ以上数倍の感動とをもって・・・。 ★ 1964年、ビートルズと出会った当初から、彼らの激しくシャウトするカバー・ロックが大好きでした。 ジョンのヴォーカルでは、 「ツイスト&シャウト」 「マネー」 「プリーズ・ミスタ…

明日は、ポール・マッカートニーの誕生日!

明日はポール・マッカートニー67歳の誕生日です。あの『ヤア!ヤア!ヤア!』のポールが67歳だなんて信じられないおもいですけど、長い長い年月が経ってしまいました。 でも、ポールはいまもなお健在、皺はふえましたが、あの愛くるしい顔も、鋭いシャウトも…

成瀬巳喜男監督『禍福』前・後編(1937年)

1937年といえば昭和12年の映画ですね。 劇団「さくら隊」を率いて広島に滞在、原爆を浴びて亡くなった丸山定夫が、主人公の父親役で出ているので、まずそれを見て、古い時代の映画なのだなあ、とわかりました。 原作は菊池寛のメロドラマで、捨てられた女の…

成瀬巳喜男監督『愉しき哉人生』(1944年)

ringoさんが、こちらで書かれているように戦時中に製作された成瀬巳喜男作品。ringoさんの感想にあまり付け加えることはありません。 「苦しくも貧しくも、工夫や考え方次第で、人生はどうにでも楽しくできる」 と、いかにも戦時中に喜ばれそうな考えをその…

若松孝ニ監督『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(2007年)

社会の不正と闘い、民衆のために結集した革命集団が、なぜ最後あのような仲間同士の殺し合いになってしまったのか、、、 学生運動の変遷と、あさま山荘へたどりつくまでの道程を、実写と劇を織り交ぜながら描いていく。 ★ 山へこもってからの革命闘士たちは…

清水宏監督『按摩と女』(1938年)

こちらより先に、リメイクされた石井克人監督『山のあなた 徳一の恋』を見てしまいましたが、オリジナルも、ほとんど同じでした。同じ脚本をそのまま再映画化したんでしょうね。 <着物の女>を演じるのは高峰三枝子、草なぎ剛が演じた徳一は、徳大寺伸、加…

ロバート・マリガン監督『アラバマ物語』(1962年)

[rakuten:book:11604413:image] tougyouさんがお好きな映画ということで、ずっと気になっていましたが、やっと見ることができました。 おっしゃるとおり、素晴らしい映画です。 以前小津安二郎が、繰り返し笠智衆を使う理由を尋ねられて、 「笠さんは、スク…