かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

花見の記録〜tukaさんと散歩しながら「反戦」と「非戦」について考える。


吹上の土手。




3月17日㈯。
両親の墓参り。
弟夫婦、Tochan(とっちゃん。中学からの友人)と会うため熊谷へ向かう。途中吹上の土手で菜の花が咲いているだろうと思い、寄ってみる。土手沿い一面咲いていた。




熊谷の「徳樹庵」で、4時間ほど5人で飲む。Tochanとは、4月末から2泊3日で奈良へ行く予定なので、その打ち合わせを…とかいっていたが、何もそういう話は出なかった。とちらもむかしから計画性ゼロ(笑)。



3月30日㈯。
王子へ桜を見にいく。桜で有名な飛鳥山はパスして、「音無親水公園」の桜並木を散歩する。




散歩のあとで、花見や紅葉のときに寄る立呑み「平澤かまぼこ」へいったら、もともと5〜6人しか入れない狭い店なので、人が外まであふれていた。あきらめて隣りを見たら以前きたときはなかった立呑み「いこい」があったので、寄る。赤羽の立呑み「いこい」は安いので有名だが、その支店みたいのが王子に開店しているのに、おどろき。


谷中で、小学校からの友達とあっている妻から、別れたのでいまから王子へ向かう、とLINEがくる。適当に時間を見計らって、立呑みを切り上げ、王子駅北口の改札へ迎えにいく。


妻のリクエストで、東京で一箇所だけ残っているチンチン電車に王子から大塚まで乗る。混んでいた。



3月31日㈰。
妻の運転で上尾へ昼飯を食べにいった帰り、丸山公園へ寄ってみる。菜の花と桜が咲いていた。川の水がほとんどなくて、下の地面が見えていた。水がないと見た目にきたならしい。





4月7日㈰。
妻の運転で、吉見の土手へ、桜と菜の花を見にいく。わたしが急に便意を催して、早々に引き上げる。せっかく来たのに、十分土手を散歩できなかったので、妻は不満そうだった。田舎なので、近くにコンビニがない。だいぶ走ってから「セブン・イレブン」があったのでスッキリする。



吉見が頓挫したので、伊佐沼公園へいってみる。きれいに咲いていた。公園をひと回り歩いて、桜を楽しんだ。





4月10日㈬。
tukaさんと上野駅公園口で1時に待ち合わせる。早めに着いて本を読んでいたら、韓国人に、浅草へいくのにはどう行くか? と自動翻訳機を見せられて聞かれたが、銀座線の上野駅は公園口からは遠い。どう説明したらよいか迷っていたら、笑顔で頭を下げて、他のひとのところへ移った。ちゃんと辿りついただろうか?


tukaさんと合流して、東京芸大へ「大吉原展」を見にいく。


国立博物館の「中尊寺 特別展」を見たかったが、博物館の前から中を見たら、長い列ができていたので、早々にあきらめ、「大吉原展」へ向かう。



室内が暗いのと、ちいさな展示品が多いのと、人が多いので(つまりはわたしの目が悪いからだが…)、あまりちゃんと見られなかった。「大英博物館」など、外国で保管されているものが多いのをあらためて知る。


ひと回りして、コーヒー・ショップへ寄る。やっとひと息いれられた。


芸大から不忍池へ向かう。けっこう長い距離で、話をしながら歩いた。


坂本龍一吉永小百合が尊敬していて、「反戦」という言葉ではなく、「非戦」と表現していることに共感していたみたいだ、とtukaさんがいったので、「反戦」と「非戦」とどうちがうのか、わたしはわかるようでわからない、と話した。


「非戦」という言葉から、レマルク原作、ルイス・マイルストン監督の『西部戦線異状なし』(1930年)という映画を思い出す。テレビかビデオで見たのだろうが、強い印象が残っている。



第一次世界大戦の時代、ドイツの話。


熱心な愛国教師・カントレックは、生徒たちに「国のために勇敢に戦え!」と入隊を志願するようけしかける。


主人公のポールは、周囲の熱気に背中を押されて、志願入隊する。そこでポールが見た戦場は、勇敢でもなんでもなかった。仲間が、爆弾に吹き飛ばされて死んでいく。片足をもぎとられた仲間もいる。凄惨な戦場のなかで、ポールも負傷して一時的に故郷に帰ってくる。


愛国教師・カントレックは、戦場で負傷したポールの勇気を讃え、在校生たちに、何か話してほしい、という。


しかし、ポールが在校生たちに語った戦場の話は、勇敢どころか、ひたすら無惨…。カントレック先生が求めたものとはまるで違っていた。カントレックは、あわててポールの話をとめようとするが…。


この映画は、わたしのなかで「反戦」ではなく「非戦」とか「厭戦」というイメージで定着している。tukaさんにそんな話をした。


ポカポカあたたかく、不忍池、弁天堂への道は人がいっぱいだった。そっちへ行くのはあきらめて、池の周囲を半周する。




不忍池から「御徒町駅」へ出て、新宿へ向かう。新宿西口の居酒屋「天狗」で、3時間くらい話しながら飲む。


tukaさんと別れて、アパートのある駅までもどり、モンゴル料理「あむ亭」へ寄る。


腹がいっぱいだったので、つまみは一品たのんで、お酒だけ飲む。


お手伝いの女性から「久しぶりですね。どちらかで、もう飲んでこられました?」と声をかけられる。実際は久しぶりでもないのだけれど、彼女が出番の日と食い違っていたみたいで、「今日は、上野で花見してきました」と話す…。


しかし、上野では出店で買った缶チューハイを一杯飲んだだけで、実際たくさん飲んだのは新宿だったが、そこまでは話さなかった。