かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

西川美和監督『ディア・ドクター』(2009年)

『蛇イチゴ』『ゆれる』の西川美和監督が、へき地医療や高齢化など現代の世相に鋭く切り込む人間ドラマ。本作で映画初主演を務める笑福亭鶴瓶が無医村に赴任した医師を演じ、その医師の失踪(しっそう)をきっかけに浮かび上がる彼の人物像を軸にした心理劇…

川島雄三監督『風船』(1956年)

その家の父(森雅之)は、画家ではなく実業家として成功する。しかし、妻は気位ばかり高くなり、息子は財力にまかせて女から女へ、気ままに放蕩を続ける。唯一父の心に近いのは、病気が原因で頭が弱く、世間から隠れて家で暮す末娘だけ・・・。 エゴイスティ…

志賀直哉と武者小路実篤(白樺文学館の公式ホームページより)

我孫子の白樺文学館の公式ホームページでは、二人をこう紹介している。 ■志賀直哉と武者小路実篤 わがままでかんしゃく持ち、父親の言うことなど少しも聞かなかった志賀直哉。 一番好きだった祖母にも、「年寄の言いなり放題になるのが孝行なら、そんな孝行…

君塚良一監督『誰も守ってくれない』(2009年)

見始めたら、一気に惹きこまれてしまった。力強く緊密なストーリー展開で、ぐいぐい観客をひっぱっていく。傑作とはこういう作品のことかな、とおもう。 見る前は、テーマが社会派的でもあり、そういう大上段のものはあまり好きでないので、見るのをしぶって…

高峰秀子著『忍ばずの女』

「忍ばずの女」は、本の前半が、映画についての高峰秀子の感想類がまとめられていて、後半は、彼女がはじめて書いたテレビ・ドラマのシナリオ、『忍ばずの女』が収録されている。 高峰秀子の書いたシナリオは、実在した芸者をモデルに、芸者屋のなかで気丈に…

行定勲監督『今度は愛妻家』(上映中)

この映画は、これから見るひとのために、内容はあまり話さないほうがいいようです。 豊川悦司と薬師丸ひろ子がすばらしく、新鮮な感覚を味わえました。二人とも、うまい役者ですね。 脇役の石橋蓮司も、いい味を出していました。もし、この作品が高い評価を…

ジェームズ・キャメロン監督『アバター』(上映中)

これはやっぱり3D版で見たかったですね。 時間的な都合などもあって、川越から近い南古谷の映画館で見ましたが、ここは通常版の上映でした。 人類が他の惑星だか衛星だかを侵略していくという簡単な話ですが(寝不足で、最初少し寝てしまいました)、もちろ…

こうの史代著『夕凪の街 桜の国』

shiropさん、オリーブマニアさん、お薦めいただいた原作のマンガを読みました。 映画とあまり印象が変わらないので、映画は原作のよさを生かしているなあ、という感じがしました。 こうの史代さんは、「わたしは広島市に生まれ育ちはしたけれど、被爆者でも…

いまごろお正月のこと(1月1日)

元旦の朝まで仕事する。早朝仕事から引き上げるときに、クルマのルーム・ミラーから、初日の出を見た。 極貧荘へ帰宅して少し寝てから、川越へ1週間ぶりの帰宅。お酒を飲むかどうか迷ったが、家人と相談して、出かけることにする。 ★ 昨年の1月5日、正月の暴…

山田洋次監督『男はつらいよ 望郷篇』(1970年)

テレビ版で、<さくら>をやっていた長山藍子がマドンナ。テレビ版の<博>をやっていた井川比佐志が、その恋人役。テレビ版で<おばちゃん>をやっていた杉山とく子が、長山藍子の母。 仲間のテキ屋が死を迎えようとしている。その息子に知らせたが、機関車…

佐々部清監督『夕凪の街 桜の国』(2007年)

[rakuten:book:12733232:image] 被爆体験を、静かに描いた映画で、いい作品でした。以前、jinkan_mizuhoさんが、こちらのブログで書かれているのを見て、ずっと見たいとおもっていましたが、やっと見ることができました。 広島で原爆を体験した世代と、また…

堀切直人著『渥美清〜浅草・話芸・寅さん』

わかりやすく書かれた渥美清の伝記です。 浅草のストリップ劇場フランス座での活躍、結核で入院、テレビでの活躍と映画界進出、そして生涯の作品となる「男はつらいよ」との出会いなど・・・。 それほど文字数は多くないので、わかりやすく手ごろな案内書と…

2010年、あけましておめでとうございます!

例年大晦日は、熊谷で弟夫妻や友人とお酒を飲んで新しい年を迎えるのが恒例でしたが、今回それをやめにしました。 約40年続いた慣習の、大胆な放棄です(笑)。 熊谷のお店「鈴なり」が、ママさんの体調不良のため閉店したことが直接の原因ですが、すでに熊…