2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧
小林恭二著「本朝聊斎志異」昔中国の原典(翻訳ですが)を長い時間をかけて読んだことがあります。こちらは作家小林恭二が話を抜粋して、すべて舞台を日本に置き換えたものです。人間と狐や幽霊(鬼)との交流がどこかあたたかく描かれています。怖い怪談で…
丹羽文雄は小説の修行時代、志賀直哉の短編を1字1句原稿用紙に書き写したといいます。小説の神様といわれた志賀直哉の、文章の息づかいを会得するためでした。志賀直哉直伝、丹羽文雄の文章はギリギリまで切り詰められて、いつか志賀直哉よりも短くなって…
セルジオ・カステリット監督作品「赤いアモーレ」たしかに、よく描かれた愛の物語だとはおもいましたが、まずは見終えて外国のひとは「しつこいなあ」というのが第一印象(笑)。○強姦から愛へ発展するものなのでしょうかきっとぼくが体質的にもっと淡白だか…
奥田英朗(おくだ・ひでお)著「ウランバーナの森」(講談社文庫)時は、1976年……。書き出しにいきなり軽井沢にいるジョン(レノン、という姓は作中登場しない)が出てきます。このジョンの人生背景は、ジョン・レノンそのものと重なります。妻(けいこ)と…
ザック・スタッキーがオアシスのツアーに同行しているため、ザ・フーは代役のドラマーを探していた。しかし、ザ・フーにふさわしいドラマーがみつからず、フーはレコーディング、ツアーなどの活動延期を余儀なくされたとか。ビートルズ・ファンとしては、ザ…
例年咲くのが早かった都心の桜が、今年はなかなか咲きませんでした。先週の土曜日には会社関連のお花見を谷中でやりましたが、桜は全然開花なし(笑)。どちらでもお花見の幹事さんは苦労されたかもしれません。しかし、やっぱり桜は3月に咲いてしまうより…
ポール・ロジャースをボーカルに、クィーンが再結成!そんな話を聞いてもピンとこないですよね。だって、クィーンとポール・ロジャースの音楽性がまったく違うもの。はじめは全然この2つが全然結びつきませんでした。何か間違った情報じゃないの。でも、本…
奥田英朗(おくだ・ひでお)著「空中ブランコ」「イン・ザ・プール」で、ぼくは「伊良部一郎依存症」になってしまいました。この短編集「空中ブランコ」は、その伊良部一郎精神科医が登場するシリーズ第2冊目です。表題作「空中ブランコ」では、空中ブランコ…
奥田英朗(おくだ・ひでお)著「イン・ザ・プール」とにかく面白い小説です。各短編小説の語り手(=主人公)は、それぞれ心に偏重をきたして、「伊良部総合病院」を訪ねます。ここに愛すべきニュー・ヒーロー(?)精神科医伊良部一郎がいるんです。この伊…
有名作家の娘で、容姿のパッとしない女性が主人公です。自分に近づいてくる人は、みんな父と接近するのが目的?……そんな僻んだ気持ちが抜けなくて、誰にも心を許すことができません。父は若くて美しい二番目の妻を愛し、小さな赤ちゃんもいる。私のことには…