かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ネルソン・マンデラを描いた『マンデラの名もなき看守』を見る。

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5月9日、川越の「ケーズ電気」へ、ipadの動画をテレビで見るためのコードを買いにいく。お店のひとに聞いたら、「いまの時期、みなさん考えることは同じですね。現在売り切れで入荷未定です」といわれ、なるほどと妙になっとくしてしまった。


「それでもいいですから」と、予約して帰る。



夜、パソコン画面で、Amazonプライムから、ビアレ・アウグスト監督マンデラの名もなき看守を見る。




【実話】これを観ればネルソン・マンデラが分かる/映画『マンデラの名もなき看守』予告編



反政府運動の指導者として27年間に渡り獄中生活を強いられながらも希望を持ち続けたマンデラの姿を、彼との交流の中で美しい魂を取り戻していく白人看守の視点から描き出す。




(2007年製作/117分/フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・南アフリカ合作)


(「映画.com」から)
https://eiga.com/movie/53424/


原作は、この映画で看守として出てくるジェイムズ・グレゴリーの手記『さよなら、バファナ』


白人至上主義者で、黒人をテロリストとしか思っていない看守・グレゴリーが、収監されているネルソン・マンデラの看守をつとめているうちに、南アフリカ共和国黒人(非白人)隔離政策に疑問を抱いていくという物語。


囚人の扱いがひどい。


囚人(非白人、黒人)は、牛馬のように棍棒で容赦なく叩かれる。いや、牛馬ならもっと大切にされるかもしれない。牛馬以下の扱いだ。


アパルトヘイト政策のなかで、27年間、人間としての誇りを失わず獄中生活を生きたマンデラ。その強靭な精神力におどろくしかない。


自己保身ばかりの政治家が目立つけど、虐げられているひとたちのために、想像を超える力を発揮する政治家もいる、という事実に、気持ちが救われた。


看守の奥さんは、当初、典型的な黒人差別主義者で、夫の昇進に一喜一憂する女性だったけれど、夫の変化とともに、変わっていく。


その看守の奥さんを、2017年のドイツ映画『女は二度決断するファティ・アキン監督)のダイアン・クルーガーが演じている。『マンデラの名もなき看守』は2007年の映画だから、『女は二度決断・・・』より10歳若い。クールな美しさは、女優・司葉子の若き日を連想させる。



ネルソン・マンデラは、1990年に釈放され、1994年、大統領に就任する。その就任式に、看守のジェイムズ・グレゴリーは招待された、と「ウィキペディア」に出ていた。