ringoさんが「リンゴ日記」でご紹介してくださった三谷幸喜監督の新作、ぼくも見てきました。おもしろかったですね。ringoさんがおっしゃるように登場する役者が、みんな個性的に生きいき活躍しているとおもいました。
それにしても、この監督は、群集コメディーを撮ると、ちょっと他では味わえないおもしろさですね。すごいとおもいます。
むかし、「ラジオの時間」をはじめて見て、これがあきれるくらいおもしろかったので、注目するようになりました。
その特異な才能が「THE 有頂天ホテル」でも発揮されていました。このホテルにさまざまなひとが出入りしますけれども、三谷監督は登場人物をすべて魅力的に描ききっています。ドラマづくりのための悪役も、笑いのためにコケにされるボケ役もなく、登場人物全員が、問題や悩みはあっても、それぞれとても「愛すべきひとたち」なんですね。三谷作品の後味がいいのは、このへんがポイントかもしれません。
役所広司も「笑いの大学」などでは、熱演すればするほど笑えなくなって気の毒なくらいでしたが、今度は二枚目半の役柄をぴったり演じていました。ringoさんも書かれていますが、伊東四郎、西田敏行、松たか子、篠原涼子……みなさん適材適所の演技で、とても楽しい映画でした。
