7月18日、火曜日。朝川越を出て、「ヒューマントラスト渋谷」へ廣木隆一監督の『彼女の人生は間違いじゃない』を見にいく。先日図書館で「キネマ旬報」を見ていたら、映画の紹介と主演女優のインタビューが掲載してあって、興味を惹かれた。
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「さよなら歌舞伎町」「ヴァイブレータ」の廣木隆一監督が、出身地の福島に暮らす人びとを描いた処女小説を自身のメガホンにより映画化。
仮設住宅で父と2人で暮らすみゆきは市役所に勤務しながら、週末は高速バスで渋谷に向かい、デリヘルのアルバイトをしている。父には東京の英会話教室に通っていると嘘をついている彼女は、月曜になるとまたいつもの市役所勤めの日常へと戻っていく。
福島と渋谷、ふたつの都市を行き来する日々の繰り返しから何かを求め続けるみゆき、彼女を取り巻く未来の見えない日々を送る者たちが、もがきながらも光を探し続ける姿が描かれる。
(「映画.com」から)
http://eiga.com/movie/86973/
母親を津波で失い、遺体も見つからなかった。父(光石研)は、仕事への意欲を失い、交付金で毎日パチンコをして暮らしている。みゆき(瀧内公美)は、市役所で働きながら、週末は東京へ出て風俗嬢として働いている。
福島の仮設住宅で暮らすみゆきと父の、心の方向性を失ったような生活の描写は、わからなくない。
わからないのは、彼女の東京での週末。みゆきは、なぜ風俗嬢という仕事を選択したのだろう。
自壊的な精神? 怒り? あるいは復讐?
福島から東京へ深夜バスで通うみゆきの姿がなんどか出てくる。そのさびしそうな姿に、ムード的になっとくしたような気分になってしまうけど、ほんとうには、みゆきの心がわからないままに終わってしまった。
主演の瀧内公美はよかったし、父を演じた光石研も見ごたえがあった。役者はみんなよかったけれど、東京での生活にみゆきが何を求めたのかの監督の意図がつかめなかった。
「彼女の人生は間違いじゃない」予告編⬇
https://www.youtube.com/watch?v=plbNeNp0KCw
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映画館を出ると、空が暗くなっていた。いつ雨が降り出すかわからないので、どこかでお昼を食べるつもりだったが、まっすぐアパートのある駅へ向かう。駅をおりて、アパート前のカレー屋さんへ寄って食事していると、にわかに雨が降り出し、雹がお店のガラス戸を叩いて、雷雨と豪雨ですごい天気になった。