かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

根岸吉太郎監督『禅/ZEN』の<あるがままに>と坂口安吾「堕落論」


禅 ZEN [DVD]
根岸吉太郎監督の『禅』を見ましたが、感想を書いている時間がないので、気になったことを1つ。


tougyouさん、この映画のなかで「あるがままに」という道元の思想が出てきますね。ぼくは道元のことを何も知らないので、教えていただきたいのですが、これは「森羅万象」というか自然を、そのまま受け入れよ、というようなことなのでしょうか。


坂口安吾は、『堕落論』のなかで、「生きよ、堕ちよ」*1といって、人間の自然性への回帰を容認することが、新しい日本の出発ではないか、といっているようにみえますけど、ちょっと道元の「あるがままに」を連想してしまいました。


坂口安吾は、東洋大学インド哲学を勉強したようなひとなので、禅宗からも深いところで影響を受けているかもしれませんね。


あまり根拠はないのですが、映画『禅』を見ていて、ちょっとそのことを感じました。


何かご存知でしたら、初心者向けに教えてくださると幸いです。

*1:もしそれが<堕落>というなら、生きることは、堕ちることに他ならない。